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整復開始

「さ、というわけで私は癒しの奇跡が使えますので、ご存じでしたら病人けが人の紹介お願いできませんか?残念ながらこの町に来たばかりでしてその手の情報提供者がおらず。今までは村長に聞いていたのですがこの町だと貴族様に聞くことになるのでしょうかね。気軽に会いに行っていいのでしょうか?」


治療を終え、元気に跳ね回る旦那をよそに倒れた女将さんに手を差し伸べて聞く、とりあえずあんだけ元気なら治療は成功したと思ってもらえるだろう。


「あ、ああ。そうだね・・・この町のお屋敷にモーロック子爵様はいるけど、その手の情報は持ってないんじゃないかね。金にがめつい人で町の人を気にかけてくれるわけじゃないから」

「そうでしたか、では女将さんに聞いて正解だった気がします。情報といえば宿屋か酒場なイメージだったので」

ただ酒が飲めないのでできれば酒場には行きたくない


「あたしが知ってる範囲だと数人いるね。ただ一人病んでるのもあって金は期待できない人もいるけどいいかい?」

「いいですよ、そも女将さんからもですが一人から大金貰いたいわけじゃないので。タダでは無理ですができるだけ多くの人を治したくて町や村を周っているので」

「あんたいい人だね・・・王都にいる聖女様たちにも聞かせてやりたいよ」


信仰してる人もいればやはり文句を言いたい人もいるのだろう。どんな人達かはさっぱりわからないけれども!

とはいえこちらも金がさっぱり無いので大金は欲しいところ。


「住んでるところをメモしてあげるから行ってみるといい。でもあんまりお金は期待しないんだよ?その代わりここにいる間宿賃ただにしてあげるから!お客が病んだらすぐ教えられるしアンタにとっても悪い話じゃないだろ?」


「いやむしろありがたい。何日になるかわかりませんがよろしくお願いします」


女将さんは色々と含みのある笑みを浮かべているがおそらく商売的な意味合いもあるのだろう、癒しの奇跡が使える者がいるとなれば客も来るだろうし。

とはいえそんなのこちらからすればどうでもいい話、トラブルに巻き込まれない限り

無事寝床と朝夜の二食は確保できたものの、さすがに長居するわけにもいかないので一週間くらいを目途にと思っている。旦那の腰治しただけでそんな長居できない。


まずは女将さんからもらったメモを便りに5件の治療を施していく。

なるほど住んでる場所も確かにぼろいし患者は高齢者がほとんどだった。

みんな足腰が悪い。ただ、この程度なら楽に治してあげられた。関節の軟骨を回復させてあげれば大抵どうにかなるから。

ただ一人、背骨が曲がってそのせいで足に麻痺を患っている人が。


「いいかおっちゃん、職業柄か私生活か分からないが背骨が曲がるような体勢は止めろ、それが無理ならこれから教えるストレッチをやるんだ。いいな?」

「お”おぅ”!?」


返事なのか苦痛の声なのか分からないが、おっちゃんの背骨とその他微妙な箇所を整復しながら説明をする。ちゃんと聞いてるだろうか


「また足が動かなくなったらイヤだろ、そしたらまたコレやりに来てあげるから安心しろ。何度でも死んでなきゃ治してやるから。わかったか?」

「お”おぅ”!」


本当に分かってるんだろうか・・・怪しいが施術が終わったのでベットにおっちゃんを置いて帰ることに

報酬は・・・ボロくろくにモノがない以上期待できないので

「おっちゃん、治療代はツケておくから、払えるときでいいよ。金額はおっちゃんが払いたいと思う額でいいから。じゃあ元気でな」


ベットでぐったり倒れるおっちゃんに果たして聞こえていたか分からないが、次だ次。次の患者が待ってる!






初作品となりますがいかがでしょうか?

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