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始めの一歩

「えー聖女ではなく男ですが治療ができます。料金も成功報酬で構いませんので私の治療を受けてみませんか?」


私の第一声に二人して鳩が豆鉄砲くらった顔をする。確かに成功報酬でいいというのは珍しいだろう

効果があったのに利かなかった!と言われたらそれまでだしな


「そ、それでいいのでしたら・・・あ、もしかして私の身体を触るのが目的じゃ!?」

その言葉に思わず苦笑い、警戒心の強い娘さんだなぁー。15くらいじゃそういうお年頃か?


「警戒されるのも仕方ないですが、触られたくないようでしたらこのまま家を出ていきますが」

「ま、待ってくれろ!おらは娘にまた元気に走りまわってほしいんだべ。だからどうか・・・」

麦わら帽子を脱ぎ頭を下げる村長の姿は胸にくるものがある。こっちだって治してあげたい。ただそれにはどうしたって本人の許可がいる。無理にやっては私だってイヤだ、なんか後で言われそうで


「い、いやらしいことしない?」

「足に手を当てるのをいやらしいと言われるので?」

「はぁ、わかりました。ではさっさとして出て行ってください。読書の続きをしたいので」


どうやらイリーナさんは治るとは思っていないのだろう。今まで何回か治療なり試みている結果、ダメと諦めたのかもしれない

足が動かない、この世界じゃ聖女以外じゃなかなか治療は難しい症状だろうに


布団を剥がし、足を見る。歩かなくなり結構経つのかかなり細い。これならリハビリも必要だろうな・・・

足に手を当て診ると・・・原因はどうやら骨や筋肉ではなく神経にあるらしい。何か大きな怪我でもしたのか腰の部分に損傷が見られる。とりあえず傷跡含め一緒に治しておこう。


セイジの手が光ることで二人は一気にセイジが只者ではないことを認識した。特に藁にも縋る思いだった村長はセイジに向かって手を合わせ祈る。


「はい、これで足は動くようになったはずですよ。ただ筋肉が大分落ちてるので歩けるようになるには訓練が必要ですのでやり方を教えしますね」


セイジに言われ、恐る恐るイリーナは足を動かしてみる。すると今まで石のように動かなかった足がゆっくりと上に上がるではないか。

その姿に村長は思わず涙を流しイリーナに抱き着いた


「お、おらはもうダメかと・・・また動いてよがったなぁ・・・!」

「うそ・・・本当に動く。動くよ!」


とりあえず治って何より。とはいえリハビリも結構大変なので頑張ってもらいたい。

落ち着いた二人に今後のリハビリのやり方を教えるとすぐさま村長は村の道具屋へと走り必要なものを買いにいった。

歩く訓練としてまずは二本の手すりが必要になる。木製でいいのでこれはそう難しくないだろう、あと松葉つえのようなものも作ってもらうことに


道具は用意した、後はイリーナさんの頑張り次第だ。




初作品となりますがいかがでしょうか?

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