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弾丸ツアー

翌朝、セイジとエリーゼは部隊長とその部下の人の馬の後ろへと乗りドランテール王国を西から東へと大移動していた。

朝から晩までの長時間高速移動。いくら癒しの奇跡で回復しようとも精神的な疲労は大きく、セイジとエリーゼはぐっすり。交代で見張りをしていた部隊長と部下の人もかなりお疲れのご様子


睡眠不足も癒しの奇跡でしっかり癒したものの、精神までは無理で日に日にやつれていくも、女王様が待っている!と二人は気力を振り絞り二週間の弾丸ツアーばりの行程を見事走破しきった。

そして四人全員が思った、もうしばらく馬には乗りたくない。ふかふかのベッドでぐっすり寝たい!と


「こ、ここがバリテール王国です。ただ王都まではまだ5日ほど・・・馬でその・・・」

そう、王国に着いたらゴールではない。まだ王都まで女王陛下がいるところまで行かなければならないのだ。

時間はもうすぐ夕暮れということもありセイジが提案した。それ以外の者では提案できなかったろう

一泊だけ宿で泊まろうと


この提案に再び部隊長と部下はセイジへと膝を着きたくなったのは本人だけの秘密である。

そしてエリーゼはこっそりセイジへと感謝の祈りを捧げていた。


もちろんセイジはみんなの事を考えて言ったわけではない。一日だけでいいからぐっすり寝たかったのである!幸い王国から出たのだしちょっとゆっくりしてもいいだろう、と


その日の夜、セイジは三人を連れ美味しそうな飯どころへと案内してもらうことに。

そして今日までの護送を労うようにその飲食代はセイジが持った。


「え、ええっよろしいのですか!?」

「もちろん、好きなの食べてください。あとどれが美味しいかわからないから私のも一緒に選んでもらっていいですか?」


しかしセイジも見誤っていた、体育会系の騎士たちがどれだけ食べるのか。特に今晩ぐっすり眠れるということもあり彼ら二人は食べに食べた。結果支払いは・・・銀貨20枚に。


満腹で眠そうな彼らと部屋の前で別れ、セイジも部屋に行こうとするとその後ろからエリーゼが一緒に部屋へと。


「あのーエリーゼさんの部屋となりですけど」

「それくらいわかっています、少々話があって来たに決まっているでしょう」

「夜遅くに男女が同じ部屋に・・・何もないわけがなく」

「何を期待してるんですか何を。野宿の時手を出してこない段階でそこらへん信用していますよ」


野宿なんてろくろく安心できない場で手など出すわけがないだろう、とは思わないのだろうか・・・


「それで話とは?もう隣国来ちゃったし何があってもある意味遅い気もするけど」

「それもそうなのですが改めてこの国がどのような国か知りたいかと思いまして」


確かに、よっぽどな国ならこっそりこの宿から抜け出して違う国に行くことも考えなければならない


「この国ですが、というかドランテール王国以外の国に聖女はおりません。ですので各々の国が独自の医療体制を持っているのですがこの国バリテール王国は特に医療に力を入れて秀でているという話です」


前言撤回、この国にしばらく居たい。隣国のためとは言わないが医療の発展は結局様々な国のためになり、それに貢献することは私がこの世界に来た意味にもなるだろう。


「ということもあり本来聖女聖人は不要なはずなのですが。それでも聖人に頼るということは女王様の容態はあまり良くないことが予想されます。それにセイジ様の治療方法はアレなので受け入れてもらえるかどうかもまた問題です」


「アレとは何ですかアレとは。アレはれっきとした治療行為なんですよ?実際治ってますしいいでしょ」

確かに女性、特に貴族相手となると自分の手では行えないけれども


ただ確かに女王相手に整復は難しいかもしれない、豪気な人で触って良い!とならない限りまた他の人の手を借りる必要があるだろう


「場合によっては引くことも考えたほうがいいかと、実は聖女様が以前この国の女王陛下を治療しに向かったのですが結果はダメだったらしく。それにこの国の医療技術でもダメとなるとかなり難しいものかと」


そう聞くとますます診ずにはいられない気がしてくるから不思議だ。傲っているわけではない、ただ目の前に困っている患者が待っているならば治せるかはともかく診ずに引くのは間違っている、そう思うからだ。

幸いこの国の王侯貴族にはまだイヤなことされてもいないし、逃げるのはそれからでも遅くは・・・無いとは言い難いのが王侯貴族というもの。

さてどうするのがベストか。


セイジは一人ベッドに入りながら考える。隣にエリーゼが入ってるのも気づかない程度に真剣に


初作品となりますがいかがでしょうか?

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