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第一病人発見

元気になった村長に案内され宿屋、食堂、服屋などを一通り案内されていく、その際自分が誰なのかも村長に説明してもらった。

結局信用ある人の言葉じゃないと信用されないんだよ。行動で毎回示すのも大変だし

とはいえこれから一軒一軒訪ねて同じやり取りをするわけだが


「ありがとうございます村長、それではこれから一軒一軒家を訪ねて行きますので。場合にもよりますが数日滞在しても?」

「ええそれはもちろん、数日どころかいつまでもどうぞどうぞ」

そう言ってもらえるのはうれしいが、色々な村や町を回る予定なのでそうも言っていられない


村長と別れまずは一件目、適当な家のドアをノックした

「すいませーん、怪我や病気の方いらっしゃいましたら治療しますがいかがでしょうかー」


との呼びかけに不信がりながらも家のドアは開かれた

「あんた見かけない顔だね、治療?うちは間に合ってるよ」

バタン!となんとも切ない対応をされドアが閉まる。ま、対応してもらえただけましか


その後、何件か同じ対応をされ、逆に家の中に通されたのは・・・今にも命を終えそうな浅く呼吸を繰り返す少年のいる家だった


「この子を助けてはもらえないでしょうか。色々な薬や治療を試したのですが、効き目がなくて・・・お願いします!」

きっと藁にも縋る思いで不信な自分を入れてくれたのだろう。


「大丈夫、治してみせます」

その言葉が信用できなくても、その母親は少しだけ安堵の表情を見せた。

だが、自分の次の言葉にポカンとした表情を浮かべる


「それで、この子の治療にいくら払えますか?成功報酬でいいですので」

こういったらなんだが、タダで治療しに来たわけじゃーない。まだまだ財布の中身は寂しく、いろいろ買わないといけないものも多いのだ。


「あ、あのうちにはそのそんなお金は残ってなくって・・・主人も出稼ぎにいって帰ってこなくて」

家の中を見れば裕福でないことくらいわかる。だから大金をよこせなんて思ってもいない


「そんな大金じゃなくていいですよ、払える分だけ、お二人の生活に支障がない範囲で構いません。ただで治療となると面倒でやっかいな客らしきものが来るので。」

そう答えると母親は財布から銅貨5枚を取り出し俺に手渡す。きっとこの母親にはこれが精いっぱいなのだろう。見たところ母親もあまり健康状態は良くなさそうだ。看病と心労でろくに寝れもしないし大変だろうに


「それじゃあ治療をはじめます。少し下がっていてくださいね」

子供の寝るベットの前で膝立ちになり手を当てる。悪いのは・・・肺か。なんの病気か水まで溜まって、これは呼吸が大変だろうに


肺以外にも診て身体を回復させていく、それは時間にして数分に満たないあっという間の出来事。

みるみる子供の青ざめた顔に生気が宿り、数分で呼吸は落ち着いた。


「さて、これで大丈夫だと思います。一応この村には数日とどまる予定ですので何かありましたら声をかけてください。それと治りはしましたが栄養状態までは治せませんのでこれで二人してしっかり飯食ってください。お母さんもしっかり飯食って寝るんですよ」


そう言ってお母さんの手に銀貨一枚を渡した。食うもん食わないと治るもんも治らないし再発もするのだから。特に母親が倒れたら子供まで倒れる、ゆえにこれは治療に必要なものだ。


「え、あのこのお金」

「ありがたいと思ってくれたら二人して元気になって働いてお金貯めておいて、いずれまた病気なりしたときどっちゃり払ってくれればいいよ」


また会えるかなんてわからないけれども、元気で会わずに済めばそれで何より。


初作品となりますがいかがでしょうか?

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