新しい村到着。そして問題勃発
村長に言われた通り、道なりに進み三叉路を右に進むと、約二日で新しい村へとたどり着いた・・・
あぁ野宿とか初体験だけど冬用の支度もしないとこれ大変だわ。
金もそんなにあるわけじゃないから今は無理だけどおいおい買わねば。
村の入口らしきところに近づくと、なんと今回の村には門プラス門番が。なんとも厳重そうな、やっぱり魔物やらなにやらで用心してるんだろう。
なんでレイラの村には門とか守りが薄かったんだ。
「止まれ、見かけない顔だがヘインス村にいったい何の用だ」
門番に頭から足元までじろじろ見られ質問される。顔の造形もちょっとこの辺の人と違うせいか大分怪しまれてる気が
「私はこの国を旅してるもので、けが人や病人の治療を生業としています。この村に治らないけが人や病人はいませんか?」
「ほう治療を、なんだお前男のくせに聖女様のように奇跡が使えるのか?」
さも当たり前にその質問へ『はい』と答えた瞬間、相手の男が激高し声高々に叫んだ
「聖女様を語るとは、不信人者め!」
瞬間湯沸かし器ばりの激高ぶりに思わずたじろぐ、どうやらこの世界で聖女様はかなーり特別らしい。そいうことは前もって教えて欲しい村長
門番は怒りそのままに持っていた棒でこちらの顔に向かって殴りかかってきた。
残念ながらこちらに武術の心得などなく、俺はそのままぶん殴られ吹っ飛ばされて・・・
「はぁ・・・随分な歓迎で。では早速お兄さんに殴られた傷を治療して見せますから」
両手に力を込めて門番に殴られた顔と倒れたときにできた腕の擦り傷両方を治してみせる
みるみる治っていく怪我に門番の目が釘付けで目を放せはしないよう
「はい、ということでどうです、聖女ではありませんが癒しの奇跡を使える男です。それでこの村にけが人病人はいましたか?」
セイジがそう語りかける頃には門の近くの騒動に人がちらほら集まりだしていた。残念ながら奇跡の瞬間を大半の人が見逃していたろうけど
「あ、あぁ・・・そのけが人や病人ならいる。治してくれるっていうなら大歓迎だ」
大歓迎してくれるらしいが・・・残念ながらこちとらそれを受け入れてあげるほど善人ではない
「そうか、それは残念だ。私は別の村に行くことにする。さようなら名も知らぬ村の人」
もう用はないのでさっさと別の村に向かって歩き出そうとするセイジの手を門番が掴む
「待ってくれ!なんでだ、あんた村人の治療をしに来たんだろう!?」
「それはそうだが、あんた俺を殴ったろう。そんな暴力的なヤツがいる村に入るのは俺には無理だ。俺が殺されそうだからな」
当たり前だ、彼からは未だ謝罪の一つもされていないのだから。
初作品となりますがいかがでしょうか?
ブックマーク、いいね!と星頂けると喜んでもっと早く投稿できますのでぜひお願いします