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Dream13 「夢日記」

Dream13

「夢日記」



■登場人物

・俺

・友人

・少年

・新選組

・その他

俺は友達とキャンプに来ている。

キャンプ場にはサッカーができる広場があってみんなでサッカーをしていた。


俺  「へいパス!!」


俺はパスを受けてゴールへ向かう。

しかし目の前には2人のディフェンダーが立ち塞がる。


俺  「くそ!」


俺は後ろの友人にパスを出す。

そしてすぐにサイドに向かって走った。


その時、周りを見るとフリーになっている友人がいた。

チャンスだ!そっちに出せ!


そう思ったが、パスは俺に繋がれた。

結局ディフェンダーに捕まりボールを奪われてしまった。


俺  「・・・」


俺はフリーだった友人を見つめる


なぜこいつにパスが出なかったのか俺は分かっている。


こいつは他のやつよりも何倍も上手かった。

それ故に、1人プレーが目立つやつでもあったのだ。


それをよく思わないチームメイトも多かった。


そんな時にとある試合でいつものように1人プレーをしていたそいつが

まったくディフェンダーを抜くことができなかった。

何度もパスを要求しチャレンジするも失敗する。


そいつは結局その試合で他のやつにはパスを出さなかった。

結果、その試合はは2-0で負けた。


そこからチームメイトの態度が変わった。

誰もそいつにパスを出さなくなったのだ。


負けたのはそいつだけのせいではない。

もちろん、そいつのやったことがチームプレイではなかったことは確かだ。


しかし、守れなかった他のメンバーや、

それでもそいつに期待してパスを出し続けた他のメンバー、

チーム全体の負けであるはずだった。


そんな時に友人たちとキャンプに行くことになったのだ。

そいつを誘ったということは関係の修復が目的かと思ったが、

わざわざこんなことをするために呼んだとは。


胸糞悪い話だ。


子供 「すいませーん!ボールとってくださーい!」


俺のもとにサッカーボールが飛んできた。


俺  「はいよ!」


俺はサッカーボールを蹴ってその子にパスしてあげた。


子供 「ありがとうございます!」


隣のコートでは楽しくサッカーをしている子供たちがいた。


俺  「楽しそうだな・・・あの頃に戻りてぇ・・・」


友人 「そろそろモーテルに戻んね?」


辺りは少し暗くなってきていた。

俺たちはモーテルに戻ることにした。


みんなそれぞれ部屋に戻っていったが、

俺は何となくロビーのソファーに腰かけてボーっとしていた。


すると1人の女性がわざわざ隣に座ってきた。


俺  「(空いてる席に座ればいいのに・・・気まずいな)」


女性 「あの~」


俺  「え?はい」


女性 「よかったら私の部屋で映画を見ませんか?」


俺  「(え?なんで!?)」


人生初の逆ナンに戸惑った。

しかもこんな綺麗な人から!?

怪しすぎる。


きっと部屋には男がいてカツアゲでもされるんだろう。


俺  「・・・ジャンルは何ですか?」


仕方ないよな。男なんだから。


女性 「えっと、サスペンスの邦画か、韓国映画の恋愛もの、どちらかです!」


なるほど・・・

いい感じになるのは恋愛の方か・・・

しかし一緒にサスペンスを推測して鑑賞するのも悪くない。


だが、初対面の女性と恋愛ものをみて

何とも言えない空気が流れるのも気まずい。


俺  「サスペンスで」


女性 「ありがとうございます!サスペンスですね!」


俺  「ちなみに、あらすじはどんな感じなんですか?」


女性 「それはですね・・・・」


その言葉と同時に俺はそのあらすじの中へと引き込まれていく。


気づくと周りには何名か集まっている。


モーテルの主人が話始める。


主人 「みなさん急にお集まりいただきすみません・・・

    あんな事件があったものですから皆さんにアリバイ確認をした方がいいと

    お客様より助言をいただきましたので集まっていただきました。」


俺  「(殺人事件でもあったのか?)」


モーテルの出入りは主人が常に見ているとのことで

犯人はこの中にいると思われる。


集められたのは、

俺、サークルで来ている若者たち数名、綺麗な女性、おどおどした男性。

そして、誰もが知っている眼鏡に青ジャケット、赤蝶ネクタイの少年だ。


俺  「(いや主人に助言したのこいつだろ・・・絶対事件解決するじゃん

    てかこいつがいるから事件が起きるんだよ。ほぼ犯人だろ)」


すると、少年がひとりひとりアリバイを聞いていく。


少年 「まずはおじさんから!」


そう言われたのは主人だった。


主人 「私はずっとロビーにいましたよ。それに彼も。」


そういって俺を指さす。


主人はロビーにいた。

俺はここに座っていた。

お互いにそうであったことを確認している。


俺  「そうですね」


少年 「わかった!じゃあ2人にはアリバイがあるってことだね!」


少年 「おじさんんは?」


おどおどした男性に質問する。


男性 「わ、わたしは、部屋にいました」


少年 「そうなんだ・・・このモーテルには何しに?」


男性 「出張だよ」


少年 「僕見たよ!おじさんが来るところ!

    確か女の人に乗せてきてもらってたよね?」


男性 「あ、あぁ。上司だよ・・」


少年 「上司さんなんだ!

    あの女の人、おじさんが出ていくのを凄く寂しそうに見つめてたから!

    僕てっきり恋人なんだと思ってたよ!」


男性 「そ、そうかい・・・上司だよ」


少年 「ふーん。

    そういえばその時、後ろを通ったそこの綺麗な人とアイコンタクトしてたよね?」


女性 「わたし?」


少年 「うん!」


女性 「そんなことしてないわよ?初めて会ったし」


男性 「そ、そうだね」


主人 「そういや、あなた方はよく同じ日にここに来るなぁ」


少年 「あれれ~?おかしいな!そんなに一緒なら顔くらいは覚えているはずじゃない?

    2人は知り合いなの?」


男性  「あ、いや、それはその・・・」


少年 「もし知り合いなら初対面のフリをする必要ないよね?

    この女性と何かあるの?」


女性 「フフッ。坊や、私は女性じゃないのよ?ニューハーフ。

    だから何か恋模様でも描いているのであれば大間違いよ?」


俺  「まぁニューハーフとかそこは関係ない気もしますけどね・・・」


男性 「・・・ふ、不倫なんです!!!!」


女性 「ちょっと!!!」


男性 「僕には妻がいます。でもある日、ちょっとした出来心で、車にデリヘルを呼んだんです。

    そこで来たのが彼女でした。車じゃ狭いからってここのモーテルを利用したんです。

    その日から僕はやめることができず何度も彼女と会うようになりました。」


少年 「じゃあここに乗せてきたのは・・・」


男性 「妻さ・・・」


奥さん 「あなた、仕事に使うキャリーケース置いて行ってたわよ?」


そこに奥さんが現れた。


男性 「おまえ・・・」


俺  「(うわぁ~このタイミングでか・・・部屋帰りたいけど結末みてぇ~)」


すると、女性がキャリーケースに近づきポケットから取り出した鍵で

キャリーケースを開けた。


女性 「あなたも知ってるんでしょ?わたしたちのこと」


奥さん 「・・・・」


男性  「!?、そ、そうなのか・・?」


奥さん 「はい・・・」


男性 「・・・ごめん!!!」


奥さん 「私のせいでもありますから。

     この人がこの女性と会うようになったのは私が多額の借金を背負ったからです。

     それまでエリート社員だった夫は一気に普通の社員へと落ちていきました。

     私のせいで・・・だから何も言うことなんてできません・・・」


男性  「おまえ・・・」


女性  「裁判しましょうよ!」


男性  「は?」


女性  「あなたが浮気していたことには変わりないんだから。

     裁判してすっきりさせましょう?」


すると場面が裁判所に変わる


裁判長 「被告は極めて卑劣な行為をしておりました。

     しかし要因が妻にあったことも考慮し判決を言い渡します」


男性 「・・・」


裁判長 「死刑!!」


俺  「え~~~~!!!!!!!」


男性 「ふ、ふざけるな!!!浮気だぞ!?しかも要因はこいつなのに!?

    こんなのおかしいじゃないか!!!!」


あのおどおどした態度からは考えられないほど豹変して暴れている。


俺  「(気持ちはわからなくもないが・・・)」


?  「ちょっと待ったー!!!!!」


その声がする方に視線を向ける


俺  「新選組!?」


そこにはなぜか新選組がいる。

新選組は横に並び抗議する。


近藤 「流石に死刑はあんまりじゃないか!?」


沖田 「いや、まぁ打倒じゃないっすかね。

    俺がやっちまいましょうか?」


土方 「お前は黙ってろ」


沖田 「いやだって死刑でしょ」


近藤 「え、ちょっとまって。死刑じゃおかしいから抗議しに来たんだよね?」


土方 「俺はついてきただけです」


近藤 「うそ~!?」


沖田 「だからやっちまいましょうって」


近藤 「ダメだって!無罪にしようよ!」


沖田 「それって近藤さんが女好きだからですよね

    未来のために浮気を無罪にしときたいんでしょ?」


近藤 「おい!俺には心に決めた人がいるんだ!!」


土方 「帰ってもいいですか?」


近藤 「え、帰るの!?なんで来たの!?」


沖田 「やれないなら俺も帰りますわ」


近藤 「あ、ちょまってまって!!!」


新選組は帰っていった。


俺 「(あ~新選組ではあったけど、某アニメの方が来ちゃってたなこれ)」


俺は新選組の後を追いかけてみることにした。


すると辺りは真っ暗なキャンプ場に戻った。


周りには様々な国籍の人が集まり、外で上映シアターをしている。

だが、ひとつおかしなことに気づいた。


日本の映画を英語で流し、韓国の映画は日本語で流している。

字幕もない。


俺  「誰向けに流してんだよこれ・・・」


すると目の前にいる海外の男の子が大声で笑って振り返る


子供 「土方がマヨネーズくれって言ってるよ!」


俺  「あ、そうなんだ!ありがとう!」


そこから何度も振り返り日本語で言葉を教えてくれる。


俺  「(俺も英語話せたらよかったな・・・この子に何かできたかもしれないのに

     いや、こんだけ日本語話せるなら何も必要ないか)」


ふとサッカーコートを見ると、みんなから無視されている友人が

こんな遅くまで自主練しているのを見つけた。


俺は見ず知らずのこの子に助けられた影響もありそいつの元へ向かった。


俺  「俺も混ぜろよ」


友人 「いいのか?俺と練習して」


俺  「当たり前だろ。サッカーは一人でやるものじゃないんだから。」


友人 「・・・」


友人は俺にパスを出す。


俺はそのボールを受け取りゴール前まで走る。


俺  「(よし、サイドからこいつにパスを・・・・!?)」


身体がうまく動かない。

パスを出したいのに出せない。


そしてそのままラインを切ってしまった。


俺  「なんで・・・!?」


友人 「出してくれ!!」


俺  「!?」


友人 「ラインを割っててもいい!!俺にパスを!!見捨てないでくれ!!!」


俺はその場で泣き崩れた

この状況でパスが出せない自分に涙が止まらなかった。

出してやりたいのに・・・


すると急に目の前の光景が変わった


目の前にはタクシーが止まっており、荷物をおろしているおじさんがいた。


おじさんが話しかけてくる。


おじさん 「いいか?こういった作品を2週間で書け。

      お前にとってラストチャンスだろう?

      もう過去の栄光は消えかけ・・・いや消えたんだから。」


俺  「はい」


俺は集中するために別荘に移動した。




~~おはよう自分。


  まずは今日の夢をメモ帳に書くことにする。

  サッカーのシーン、不倫と裁判、ラストのシーン。


  隣で寝ている先輩を叩き起こしてメモ帳を見せた。

  眠たそうに先輩は目を通す。


  俺は詳細な内容を別のメモに書き残していった。

  先輩はサッカーのシーンはいらないと言う。

  でないと売れることなんてこの先無いと。

  俺はこれが後につながることを説明したが、先輩はもう寝ていた。


  俺は焦っているのだろうか。


  これが最後のチャンスだからか。



~~おはよう自分。


  起きた部屋はさっきっと一緒だ。

  でも隣には妹が寝ていた。

  俺は住んでいた家を出て妹の家に同居することになったのだ。

  昨日、夢日記のことを話したからこんな夢を見たんだろう。

   

  病気については、妹と同居するようになってから急に症状が良くなった。

  目眩もおさまり、もやみたいなものが晴れている気がする。

  仕事にも復帰し問題なくこなせるようになった。


  回復傾向にある。

  これがこの先も続けばいいのだが・・・



起床

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