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第39話 各国への贈り物は全てコンビニで賄いました

「ふう、ポイント全部使い切っちゃった」

「テイクちゃん、またいつでも稼げるでしょ?」

「それでテイクくん、ちゃんと五ヶ国分、用意した?」「したしたー!」


 目的の砂漠の国、

 そこへ辿り着くまでバスモー国から三つの国を経由する、

 いやほんとこの国が敵に落ちず使えて良かったよ、なぜなら……


(国の形が、横から見た山●邦子の顔なのです!)


 いやそんなレジェンド女芸人を例に出さなくとも、

 三日月形って言えよっていう、ガルデーダスに上の先っちょがくっついていて、

 そこからいくつもの国を飛ばしてかなり南の国に下の先っちょがくっついているという。


「それにしてもモッコス将軍!」「誰だそれは」

「いや、昔『深夜の●鹿力』というラジオ番組の初期に出てきた、

 そんなことよりサイモン将軍、バスモー国への贈り物、ほんとにこれいいの?!」


 とテイクであるおいらがくっついたのは、

 緑色のコンビニで売っている『あんみつ』だ、

 ファミレスのテイクアウトと違ってしっかり封してあるので日持ちする。


「ああ、我が国土は縦に長く、飢餓の地域に食料が届きにくい」

「とりあえず60グロス用意した!」「ありがたく受け取っておく、

 意外と栄養価が高く、子供も安心して食べられるから非常に助かる」


 そう言いながらこの爺さん、

 味見二度見毒見様子見五度味とかなんとか言ってひとりで七つ食べていたぞ、

 まあセシリさんは十一個食べてたけど、これでまたあの尻がでかくなると思えば。


(妄想です!)


 それはともかく、

 その次の国への献上品だ。


「渓谷鉱山の国だっけ、お酒いっぱい用意した!」

「テイクちゃんが買えないから、私のポイントを使ったのよね」

「ありがとうスティラお姉ちゃん! あの事件さえなければ……」


 その言葉に手で顔を覆う悪女様。


「言わないで、反省しているわ」


 何があったあと言うとですね、

 コンビニで色んな缶アルコール飲料を、

 まんべんなく買っていた所、一種類だけ桁をふたつ間違えました!


(しかもよりによって、『ストなんとかかんとかゼロ缶』ですよ!)


 そう、色々と有名な、色んな意味で。


「あれは嫌な事件だったね……」

「テイクよ、炭鉱夫は酔えればそれで良い」

「うん、サイモン=モッコス将軍が言うと説得力あるね!」「混ぜるな」


 まあ、これに関しては渡すとき『安酒』ってことにしておこう。


「その次が踊り子の国だよねーだよねー」

「テイクくん、なぜ二回も」「なんとなくだよっ!」

「それに関してはテイクちゃん、この衣服で大丈夫よ」「コンビニ産なのにー?!」


 せめてもうちょっと、

 量販店とはいえ『しま●ら』とか『ユニ●ロ』とか、

 ってそれはそれでポイントが少し高いんだよねコンビニより。


(ここで話に入ってきたのはマティスリア国ペガサス騎兵隊四姉妹次女、レイラさんだ)


 アイテム空輸に四姉妹みんな呼んでます。


「踊り子っていうのはね、汗びっしょりになるから着替えの下着が一日に万枚も必要なの」

「それでかぁ」「しかも質も物凄く良いわね、これで量がこれだけあると、きっと喜ばれるわ」

「テイクくん」「はいマリーヌちゃん」「こっちの箱は中身、見ちゃだめだからね」「あいあいさー!!」


 うん、生理用品の箱だ。


「それで砂漠の手前の国に贈るの、ほんとになんてもいーのー? サイモン大将軍!」

「ああ、あそこは小さいながら関所の国、通るのに金と品物が礼儀だが品物は本当に何でも良い」

「でも、お金たんまり取られるんだよね?」「それで成り立っている国だからな、仕方ないといえば仕方ない」


 うん、ゲームでもガッチガチに守りを固められていて、

 関所を削るのに滅茶苦茶難儀した、時間がかかると挟み撃ちされる、

 狭いマップなので機動力が要らない分、火力勝負の戦いだった、アイテムの消費も凄かったっけ。


(それがお金と贈り物で済むので、楽なんだよな)


 でだ、何を贈るかというと……


「♪テテテテン コンビニで売っている謎ギフトぉ~~!!」


 秘密道具っぽく出したものの、

 何の事はない、コンビのレジの後ろ、

 タバコとか売ってる横に飾ってあるギフトだ。


(とりあえず贈答品が必要な時に贈る、当たり障りのないヤツです!)


 いやほんと、あれって意外と需要あるのかな、

 急に何か手土産が必要になった時、僕のイメージだと、

 空き地で野球しててボールが隣の民家に入って植木鉢割った時とかに謝りに持って行くギフト。


(もちろん植木鉢代は別で弁償してね!)


 中身はフルーツゼリーとかシフォンケーキとか、

 まあほんと、何でも良いから贈っておけって時のギフトだ、

 コンビニにあったやつ全種類買いました、コーヒーとか大丈夫かな。


「テイクちゃん、結局、砂漠の国には何を贈るのかしら?」

「うん、おいら、迷いに迷って、こんなの売ってたから買っちゃいました!!」


 スティラお姉ちゃんに言われて取り出したのは、

 これってコンビニでも取り扱っているんだ、と驚いた……!!


「テイクくん、涼しい……」

「どう? ハンド扇風機だよマリーヌちゃん」

「砂漠の国にぴったりだね、どのくらい持つの」「二年だってー」


 内蔵電池の有能さよ!

 という感じで各国への贈り物は、

 全てコンビニで入手してしまいましたとも!


(数が半端ないけど、なぜかみんな持てちゃう)


 異世界転生小説とかでよくある『アイテムボックス』の部類、

 ゲームだと個数が表示されるだけで、どこにそんなに入れてるのっていう……

 まあこのあたりはご都合主義ですよ、さすがに手分けして持っていただいているが。


「それじゃあみんな、最後の準備をして、しゅっぱーーーっつ!!」


 さあ、いよいよ、

 第三・第四の悪女を狩りに、

 いや、会いに、救出に行くぞーー!!

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