第17話 最優先は何にするか、衣食住どれも迷うけどとりあえずは……
最優先は何にするか、衣食住どれも迷うけどとりあえずは……
テーブルに浮かび上がるポイント交換一覧、
ゲーム内アイテムはまず置いといて部屋のカスタマイズだ、
ええっと……やはり最小は10000ポイントからか、ゲームと一緒だ。
寝室>10000
トレーニングルーム>10000
シャワールーム>10000
食堂>10000
書斎>10000
うん、最初はこんなもの、
確か買うとその部屋に繋がるんだけど、
そこから更に追加料金で部屋がグレードアップする。
(寝室はベッドルームに、トレーニングルームはトレーニングジムになるよ!)
更にひとつの部屋を最高レベルまで上げると、
その項目は消え、新しい部屋が登場するんだけれど、
確かその中に僕が今、一番欲しいかもしれない部屋があるはず、それは……!!
(コンビニだあああああああ!!!)
いや本来なら『PCルーム』を選ぶべきなんだろうけど、
異世界で元の世界と繋がれるのだろうか、というのを知りたくはある、
でもとりあえず『文明』を生活的に取り戻すなら、まずはコンビニが欲しい。
(でも、どこのチェーン店だろう? 嫌だぞ弁当が上げ底の所とか)
まあそんなことより……あれ?
画面がスライドできる、他の画面が出て来た、
ええっとこれは、あっ、部屋の装備を単品で買えるのか。
枕>200
敷布団>1000
掛け布団>1000
抱き枕>500
掛け毛布>800
うーん、正直、この部屋にあるソファーで寝ても良い。
(これまでを考えると、それでも十分だ)
何ならカウンターの上で寝ても良いぞ、
起きたら目の前が木目人形でびっくりするけど。
更にスライドするとトレーニング用品か、ここは飛ばそう。
(PCとか無いのかな……まだ無理か)
あったらあったで単品でも高そう、
そして買ったら部屋の住みで『tubaki』さん配信によるニコゲーを延々やっていそうだ。
いや悪女ハーレムどこ行った。
「おまたせ少年」
「何を見てるの……」
「あっ、おいら、交換できるの見てる!!」
次の画面を一緒に観る、
石鹸はわかるだろうがシャンプーとかリンスとかわかるのかな、
風呂桶はわかるだろうけど、あとバスタオルも。
「それでテイク少年が欲しい物は見つかったか」
「んー……あっ、これ欲しい!!」
「なにこれ……ジュース自販機、カップラーメン自販機、うどんそば自販機」
うん、食堂の単品だろうこれ。
(あとふたつはスナック自販機とハンバーガーの自販機だよ!」
「うーん、どれもひとつ1000ポイントだね」
「ミラールお姉ちゃん、カップラーメンって……?!」
二人して不思議そうに見ている、
ここにデーンと自販機が登場したら驚くだろうな。
(あっ、コインはどうなるんだろう)
木目人形に聞いてみる。
「ねえ、自動販売機、お金はどうなるの」
「オセバ デテクル ポイント ヒカレル」
なるほど、硬貨の投入口とか無いのか。
(ある意味で生体認証だな、元の世界より発達している)
「ミラールちゃん、ファルちゃん、1000ポイント、かせごー!」
「う、うん、ボクも見てみたいし」
「テイクくんは……知っているんだよね」
誤魔化すように次の画面へスライドすると……
(あった、あったあった、ある意味、一番すぐ手に入れたい物が!)
ボールペン……50
ノート……50
画用紙……100
鉛筆消しゴムセット……100
学習机……1000
最後のはアレか、六三三で十二年ってやつだねきっと。
「おいら、もくひょー、1500ポイント!!」
「まずはテイク少年に任せよう」
「私も……私達も、買えるんだよね……??」
(よし、表へ出てスライム退治からだー!!)
意気揚々と表の修行場へ出ると、
早速、山ほどのスライムがうようよしている!
「レベルも、頑張って上げるよっ!」
「えっ、テイク少年、それはかなりしんどいぞ」
「スライム程度じゃ……無理……」
地味に数をこなしていけば、いけるいける!!
「とりあえず夕方まで、やるだけやる!」
「……わかった、こうなったらつきあうよ」
「無茶しないでね……また壁に頭を打ち付けないで」
いやいや、あれはもう勘弁!!
「そんじゃ、さっくりさくさく、おいら、がんばるー!!」
こうして四姉妹の下ふたりに生暖かく見守られながら、
もちろんミラールちゃんファルちゃんもスライムを倒しながら、
ポイントを稼ぎに稼いでおそらく一時間少々が経過すると……!!
「スライム、ぜんぶ、ぜーんぶ倒した!!」
「だね、テイク少年よくやった」
「テイクちゃん、ポイント溜まった?」
おそらく湧いてた数は1000だから、
六割僕、ミラール二割、ファル二割って考えると、
まだ600ポイントくらいだろう、だが本番は……ここからだ!!
「新しいの、来る!」
「えっ? きゃあっ! ビッグラット」
「敵が……変わった?!」
そうです二面です、
いや第二弾って言った方がいいのか。
「今度は一匹、2ポイント!」
「そうなんだ」
「噛まれたら言ってね……」
(さあ、全部倒せば2000ポイントだ!!)
とまあこんな感じで頑張って行くのでした、
ちなみの三面、第三弾はええっと……なんだっけ?
(まずい、ゲームの記憶が……これは早くメモできるアイテムの交換しなきゃ)
うん、ボケるにはまだ早い!
いやこっちの世界では少年だしぃ。
「きゃぁー、群がってきたっ!!」
……ミラールちゃん、
意外と可愛い声も出すなぁ、
うん、さすがはあの有名声優さんだ。