30 バスケどころじゃなかとですたい
それに対して真子は見下すような笑みを浮かべ、
「いいですよ。せいぜい悪あがきの話合いをしてください」
と言い、尚とともにコートの端に下がった。
そして紳士クンと静香はその反対側のコートの端に下がり、
紳士クンは今にも息絶えそうな弱々しい声で静香に言った。
「ご、ごめんなさい、静香さん。
できる限りサポートをするとか言っておきながら、
ことごとく足を引っ張っちゃって・・・・・・」
そんな紳士クンを前に、流石の静香もご機嫌がナナメの様子だった。
が、それは紳士クンが静香の足を引っ張るからではなく、
どうやら他の所に理由があるようだった。
その静香はしばらく何も言わず、じぃ~っと紳士クンの顔を見詰めていた。
「な、何ですか?」
その視線に耐えられなくなった紳士クンは、
思わず後ずさりしながら静香に尋ねる。
すると静香は針を刺すような口調で紳士クンに詰め寄った。
「乙子さん、まさかとは思いますが、
あまり試合に集中できていないんじゃないですか?」
「う、確かに、そうです・・・・・・」
「それは何故ですか?」
「そ、それは・・・・・・」
尚のおっぱいとお尻に気を取られて、
バスケどころじゃなかとですたいとも言えず、
言葉を詰まらせる紳士クン。
その紳士クンののど元をこじ開けるように、静香は更に詰め寄った。




