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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅳ  作者: 椎家 友妻
第三話 紳士クンと乙女の集い
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13 中もしっかり豪邸

 「静香お姉様!乙子さん!来て下さったのですね!」

 それは尚の声で、待ちかねたように弾んだ声だった。

インターホンに設置されたカメラで、門前に立つ二人の姿を見つけ、

待ち切れずに向こうから声をかけてきたようだ。

その尚の声がしたインターホンに、紳士クンは慌てて顔を近づけて言った。

 「は、はい!来ちゃいました!え~と・・・・・・」

 と、後に続ける言葉が見つからずに紳士クンが目を泳がせていると、

インターホンの向こうの尚がそれを引き継いで言葉を続けた。

 「少しだけお待ちくださいね!今門を開けさせますから!」

 すると少しも待たない内に、紳士クン達の目の前の門が、

ギギィッという重厚な音とともに自動で開き、全て開ききった所で尚が再び言った。

 「さあ!中へどうぞ!石畳の道をまっすぐ来てもらえば、屋敷にたどり着きますので!」

 尚の言葉を聞き、紳士クンと静香は顔を見合わせ、

覚悟を決めたように頷き合い、二人で門をくぐった。

門から屋敷まで、石畳の道が百メートル程に渡って敷かれており、

その両側には、色とりどりの花が咲き誇る庭園や、緑豊かな木々、

綺麗に手入れされた芝生が広がり、その向こうには、

屋敷とはまた別の建物や、金網に囲まれたテニスコート、

更にはバスケットコートや屋外プールなども見えた。

 「な、何か、本当に豪邸っていう感じですね」

 テレビでしか見た事のないような光景に、紳士クンはシミジミと呟く。

それに対して静香は、そんな景色は目に入らないという様子で、

無意識に紳士クンのブラウスの裾をキュッと握りながら、後をついて行く。

 (こんな大豪邸だったら、執事さんやメイドさんも居るのかなぁ)

 とか思いながら、紳士クンは静香を後ろに従えて、

スタスタと尚の屋敷へ向かって歩いて行った。

 そして屋敷の前にたどり着いた紳士クンと静香。


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