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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅳ  作者: 椎家 友妻
第三話 紳士クンと乙女の集い
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5 撫子のアドバイス

その光景を目を点にして眺めていた紳士クンに、

静香は一仕事を終えたように両手をパンパン払いながら言った。

 「さ、口うるさい兄も静かになったので、中にどうぞ」

 「あ、はい。あの、お兄さんは、その、大丈夫、なんでしょうか?」

 草むらの中にあわれな姿で突き刺さっている色雄を眺めながら、

紳士クンが心配そうに尋ねると、静香は事もなげにこう答える。

 「はい、ちょっと気を失っているだけなので心配ありません。

それにこの前撫子さんが教えてくれたんです。

『言っても聞かないバカな男は、痛い目に合わせてやればいい』って」

 「そ、そうですか・・・・・・」

 そう言って苦笑いを浮かべる紳士クン。

流石は以前、色雄を投げ飛ばして黙らせた撫子

(それが原因で、ややこしい事にもなってしまったのだが)

のアドバイスだったが、それを実行に移す静香もなかなかの腕っぷしと根性だった。

 (し、静香さんって、普段は物静かで控えめだけど、

怒らせると凄く怖いのかもしれない・・・・・・)

 静香のいつもと違う一面を見た気がした紳士クンは、

ゴクリと唾を飲んで身震いをした。

が、その静香はいつもの控え目で優しい表情に戻り、改めて紳士クンに言った。

 「さあ、中にどうぞ」

 「は、はい、お邪魔、します・・・・・・」



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