20 愁衣の対処法
「それで、さっきの話の続きだけど、要するにあなたは、
クラスメイトにとりついた幽霊の子に、
無理矢理あなたのアレ(、、)を触らせて怒らせてしまったと、そういう訳なのね?」
「ち、違いますよ!無理矢理触らせたんじゃなくて、
あっちがいきなり勝手に触ってきたんです!」
「あら、そうなの?まあ、そういう事にしておきましょうか。
どちらにしろ、幽霊の彼女はあなたに怒っているんでしょう?」
「う、まあ、そうなんですけど・・・・・・僕、どうすればいいでしょう?
ノートに文章を書いてコミュニケーションを取ろうとしても、
全く取り合ってもらえなくて・・・・・・」
ほとほと困り果てた様子で紳士クンは呟いた。
その様子を見た香子は、至って軽い口調でこう言った。
「ちなみにその子、
聖母様へのお供え物を盗み食いした天罰で死んじゃったのよね?
そんなに食い意地の張った子なら、誰かあなたの身近な人間に取りつかせて、
その人を通してお菓子でも食べさせたら、機嫌を直すんじゃない?」
「えぇ?そ、そんな事で機嫌を直してくれますかね?」
「大丈夫よ。後はあなたが誠意を込めて謝れば、
少なくともそれ以上関係がこじれる事はないでしょうよ。
それでも機嫌を直さずに、あなたを困らせる事をしてくるのなら、
その時はひと思いに成仏させてもいいと思うわよ?」
「そ、そうですか・・・・・・」




