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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅳ  作者: 椎家 友妻
第一話 紳士クンとつきまとう乙女
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5 アレに対する解釈の違い

 (や、やっぱり、愁衣さんは怒ってるんだよね。

不可抗力とはいえ、あんな事をさせちゃったんだから)

 しかもそれは華子の右手を使ってであって、おまけに華子はその事を知らないのだ。

それを思うと、紳士クンは華子に対して、

押しつぶされそうな程の罪悪感を感じるのだった。

するとその華子が、

 「乙子さんはアレ(、、)が幽霊の仕業だって信じてくれますよね⁉」

 と話を振って来たので、紳士クンは反射的に

 「あ、アレ(、、)は絶対に幽霊の仕業だよ!」

 と、叫んでしまった。

ちなみに華子の言うアレと紳士クンの言うアレには若干の

(というより大きな)差があるのだが、そんな事は露も知らない華子は、

紳士クンが同意してくれたモノと思い、胸を張って笑美に言った。

 「ほぅら見なさい!

乙子さんだってそう言ってくれるんですから間違いありません!

私達は昨日、幽霊に遭遇したんです!」

 それに対して笑美は、大きなため息をついて紳士クンの肩に手を置いて言った。

 「はいはい、乙子ちゃんは優しいなぁ、華子の思いこみに付き合ってあげて。

ウチとは違ってホンマに大人やわ」

 すると華子は突然笑美と紳士クンの間にガバッと割って入り、

更に声を大にして叫んだ。

 「私の思いこみに付き合うという(くだり)は納得いきませんが、

乙子さんが大人だという事は間違いありません!

乙子さんはもうすでに、

私や笑美さんよりはるか先の人生を歩んでいらっしゃるのですから!」

 「は、華子さん!」



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