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紳士クンの、割と不本意な日々Ⅳ  作者: 椎家 友妻
第五話 紳士クンと、撫子の恋
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34 図書館裏での悲劇と、撫子の宝物

 かくしてこの出来事は、

『図書館裏での悲劇』

と名付けられ、エシオニア学園で永く伝えられる事になった。

というのは真っ赤な嘘だが、とにかく紳士クンの学園生活の中では、

かなり大きな出来事のひとつにはなった。

 それからというもの、色雄が撫子に言い寄って来る事はとんとなくなり、

希里も、撫子に余計な事を言ったり、

ちょっかいを出したりする事がしばらくの間はなくなって、

ある意味、万事めでたしめであった。

それでも紳士クンは時々、

 (本当に、あれでよかったのかな?)

 と思い、撫子の恋心をもてあそんでしまった事を、深く後悔するのだった。


ちなみにその撫子は、自分の部屋の机の引き出しの中に、

紳士クンからもらったあのラブレターをずぅっと大事にしまっていて、

落ち込んだ時や自分に自信が無くなった時に読み返しては、

ベッドのクッションに顔をうずめ、両足をジタバタさせているのだが、

それは紳士クンが死ぬまで知らない、撫子の絶対の隠しごとであった・・・・・・。

とまあこんな感じで、

これからも紳士クンの不本意な日々は、

まだまだ続いて行くのであった。


紳士クンの不本意な日々Ⅳ 完



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