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3 昼間でも普通に出現する
海のように澄んで青みがかった髪を背中のあたりまでのばし、
肌は透き通るように白く(というか、全身が半透明で透き通っている)、
膝から下は空気の中に溶けてしまったかのように見当たらない。
今日も紳士クン達と同じエシオニア学園の白のワンピースの制服に身を包み、
最初に紳士クンが見つけた時と同じように、空中をフワフワ漂っていた。
(う、愁衣さんって、昼間でも普通に姿を現すんだ・・・・・・)
太陽の下では体がより透けて見えるものの、
その姿は紳士クンにはハッキリと視えていて、
当の愁衣も、紳士クンの事をまっすぐに見つめている。
その目は警戒心に満ちて、敵意すら感じられた。
それは何故かと言うと、愁衣が昨日華子に取りついた際、
紳士クンの事を完全に女の子だと思い、
ベタベタとスキンシップを取ってきたのだが、
紳士クンが実は男の子だという事を聞かされ、
それを確かめる為に、華子の右手で、
紳士クンの『男のシンボル』に触れた為である。




