2021誕生日特別編:マリアンヌ・ピースラウンド(前編)
昨年の1月にハーメルン版で掲載した、マリアンヌの誕生日短編をこちらにも掲載します。
マグロ釣ります。ご期待ください。
『絶海 人類未到達圏域
新大陸歴151年 12/31 17:15』
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおりゃあああああああああああああああああああああっっっ!!!」
鉛色の空。
殴りつけるような豪雨。
天地を逆さにひっくり返すほどの荒波。
「嬢ちゃん! だめだ、もう保たねえ! このままだと船ごとワシらは海の藻屑だ!」
この絶海までわたくしを連れてきてくれた漁師のゲンさんが、船を必死に操りながら叫ぶ。
僅かな気のゆるみが、即座に転覆へつながりかねない。
未だわたくしたちが無事なのは、ひとえにゲンさんの卓越した操舵技術あってのものだった。
「いいえ、いいえっ! 諦められるものですかッ!」
「けどよぉ、嬢ちゃん……!」
「アナタだってずっと追ってきたのでしょう! 絶海の主、マグロ・ポンテンヴィウスなる至上の巨大魚! 世界を滅亡させるほどの美味! ここまで来て諦めてしまう程度の胆力でしたか!?」
「……ッ! そこまで言われちゃあ……ワシも腹をくくるしかないか……! ワシとこの豪鬼天覧丸の命、嬢ちゃんに預けるぜェッ!!」
「それでこそ、男と見込みましたわ!! さあ、勝負です──!!」
全身からツッパリフォームの光を放出しながら、わたくしは船上にて必死に流星で強化したテグスを手繰る。
誰がどう見ても修羅場。生死をかけた戦場。
即ちそれを、マグロ漁と呼ぶ。
どうしてこんなことになったのかを語るには、まず最初に。
1月1日がわたくしの誕生日であることから、話さなくてはならないだろう。
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【ハピバ!】TS悪役令嬢神様転生善人追放配信RTA【マリアンヌ!】
『4,423,871 柱が待機中』
【次の配信は一時間後を予定しています。】
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〇苦行むり あけおめ
〇TSに一家言 あけおめ~
〇適切な蟻地獄 まだ全然先なんだよなあ
〇木の根 フライングあけおめは礼儀
〇ミート便器 ついにお嬢の誕生日か
〇宇宙の起源 誕プレは開闢の加護でいいか?
〇日本代表 やめろシャレにならん
〇red moon 一つ許したら加護八百万ぐらい飛んで行って全部終わりそうだからやめろ
〇太郎 今年は激動だったな
〇みろっく このゲーム知れてよかった、面白い
〇外から来ました 残念ながら俺たちも知らないゲームになってるんだけどね
〇日本代表 でも本当に、何とか年明けまでたどり着けて良かったよマジで
〇無敵 私たちは……今からこの異聞帯を……
〇日本代表 無事年明けにたどり着くだけで汎人類史じゃなくなるの、さすがに判定キツ過ぎるだろ
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『王国領 ピースラウンド家所有地 ピースラウンド邸宅
新大陸歴151年 12/29 09:00』
マグロ食いてえ。
「マグロ食いてえ……」
マグロってこの世界にあんのかな。
「ヘイシリ。マグロ 異世界」
〇第三の性別 誰がAIアシスタントだよ
〇火星 ちょっと成り立ち的に微妙に否定しにくいとこにボール投げてくんな
年越し目前。
わたくしは雇った掃除業者が屋敷の大掃除をしてくれているのを眺めながら、ふとコメント欄に話しかけていた。
「パーティーなどでたまに魚の切り身を和えたメニューは見かけますが、刺身や寿司などは見当たりませんので。やはりそこはこう、ナーロッパを意識して構築されたので?」
〇つっきー ナーロッパって言い方やめろ
〇トンボハンター 世界観の基本的なデザインは、デザイナー担当だからな……まあお前のもとの世界で言う西洋中世文明は適度に便利で適度に不便だから、人気の世界としてよく見かけるよ
となると、やはり生魚を食す文化は根付いていないということらしいな。
1月1日はわたくしの誕生日ということで、この屋敷を使ってパーティーを開く予定だ。お父様が来るかは怪しいものの、ひとまず自分で食事やらなにやらは発注している。
だが普段お世話になっているレストラン等には、日本食のようなものはなかったのである。
これはいただけない。
「で、マグロは?」
〇ロングランヒットおめでとう あっちゃうんだなぁこれが!
〇みろっく へー、あるんだ
〇外から来ました ネタ枠っていうか、オープンワールドの釣り機能って言えばわかりやすいかな
〇日本代表 ネタ枠になってるの本当に遺憾だからな
なるほどね。
男四人でキャンプしまくるゲームみたいにやり込み要素として釣りが存在しているのだろう。
「そういうことなら話は早いですわね。明日までにマグロを手に入れるしかないでしょう」
〇TSに一家言 は?
〇木の根 何言ってんの?
「え? 何ですかこの微妙な反応……」
〇日本代表 あのなあ……段階踏んでいくものっていうか。いろんな釣り関連のクエストを済ませて行って、最後にあるのがマグロ漁なのね
〇スーパー弁護士 お前、いきなりアウトってわけ
〇火星 あっその言い方はまずいんじゃないかこれ
は?
こいつ今なんて言った?
「……やってやろうじゃありませんか……!」
無理だのアウトだの、わたくし相手に言う言葉としては不適切極まりない。
できなくても、できる! やれなくても、やる! それが誇り高きピースラウンド家長女、マリアンヌ・ピースラウンドだ!
〇日本代表 どうしてくれるんだよなあお前なあ! 無事年明けまで到達したと思ったら沸騰させちゃったじゃねえか!
〇スーパー弁護士 計算通りってわけ
〇宇宙の起源 さすがだなブラザー
〇つっきー こいつら……マリアンヌがマリアンヌしてるのを肴に年越ししようとしてるのか……!?
さあ向かうぜ、目指すはマグロらしい何かがいる……どこ?
〇日本代表 まあ道案内というか、クエスト受注できる場所なら教えてあげられるけど……受注資格ないんだから無理じゃないかなあ……
そこはなんとかするさ。テキトーにな。
『無国籍地域 大陸極北生存限界ライン 通称ノーセンドベース
新大陸歴151年 12/31 13:00』
「というわけで到着しましたわ、ノーセンドベース!」
わたくしはここまでひとっ走りで運んでくれたヴァリアントこと『流星号』を厩舎につないで、漁港へと繰り出した。
〇太郎 移動で一日半かかってるんですけど
〇ミート便器 いや何なら驚異的なスピードだよこれ
〇無敵 これしれっと王国出身者ノーセンドベース到達タイムとしては最速だしてない?
〇日本代表 は? 今レコード出た? 嘘だろ??
寒くて全然コメント欄が読めない。
余りにもクソ寒いので外套を着こんで、それでもクソ寒かったので流星をカイロにしてインナーの外側に貼り付けておいた。それでもクソ寒い。ファッキンコールド。
「確か漁港の……漁業組合でしたわね……」
人気のない港をぼちぼち歩いていく。
年の瀬となればもっと混雑している印象があったが、そもそも魚がさほど食されていないこの文明ではそういうわけでもないのだろうか。現実の中世では魚を食べる文化もきちんとあったそうだが、恐らくオミットしているのだろう。
となれば、こうして漁港があるのは、商業として役立てているわけではなさそうだ。
どちらかといえば自給自足。自分たちの食い扶持を稼ぐために発展してきたのだろう。
「組合……って」
きちんと整備され、船が並ぶ港を想像していた。
そこにあったのは寒々しいほど何もない砂浜と、唯一そこに、木の杭を打ち込み結びつけた船舶一艇だけ。
は? 話が違う。
「えーと、組合とは……」
〇オーバーグラス 目の前にあるじゃん
船しかねえよ。マジで言ってんのかよ。嘘だろ。
わたくしは引きつった表情で船舶──木製である。イカダかよ──に近づき、コンコンと船体をノックした。ん? なんだ今の感触。
首をかしげながらも、誰かいませんかと声をかけようとしたその時。
「あ゛あ゛!? 土地の買取なら知らねえつってんだろ! 山でも何でも好きに持ってきゃいい! 誰が来るんだか知らねえけどな!」
野太い怒号が内側から響いた。思わずその場で飛び上がる。
「ひぃッ……な、なんですのその態度! ノーセンドベース漁業組合に用事があっただけですが!?」
「そりゃつまりワシのことだろうが! いいか何度も言わせるんじゃねえ! 海以外はこちとら知ったこっちゃねえんだ! なんでも好きに使えばいいだろう、誰も権利は持っちゃいねえ! だがワシの邪魔だけはするんじゃあないッ!」
「誰と間違えているか分かりませんが……! わたくしはマリアンヌ・ピースラウンド! ここにマグロを求めてやってきた、最強の悪役令嬢ですわ!」
しばしの沈黙。
待っていると、バタンと音を立てて船底のふたが開き、内部の居住スペースらしき空間から初老の男がはい出てきた。
「んだよ……精神病か? どこの病院から逃げてきた」
「張り倒しますわよアナタ」
顔全体に青筋をビキバキ浮かべて、わたくしはとりあえずその男に笑顔を向けた。
笑顔って威嚇行為らしいしな。
『無国籍地域 大陸極北生存限界ライン 通称ノーセンドベース
新大陸歴151年 12/31 13:15』
ぶっきらぼうなおじいさんは、湯気を上げるマグカップを乱暴に机に置いた。
「それ飲んだら帰りな、お嬢ちゃん」
「お気遣いありがとうございます。最悪船だけ持っていきますわ」
帰るつもりのないことを告げると、おじいさんは頭をがりがりとかいて嘆息する。
「アナタのお名前を伺っても?」
「ゲンだ。お気に召さなかったようだが、ここの漁業組合なんてのはとうの昔になくなってるぜ」
「……なるほど」
立ち上げたままのコメント欄に視線を滑らせる。
〇火星 なんで??
〇red moon え??なんで??
チッ。役に立たねえな。
「わたくしの目的はマグロ……なのですが。マグロと言って通じますか?」
「ああ。聞き間違いかと思ったが、やっぱりマジだったんだな……マグロ・ポンテンヴィウスのことだろう?」
「……え、ええ。美味と言われる魚、ですわよね?」
なんか名前がえらい豪勢になっててびっくりした。本当に合ってんのこれ? まあでもカツウォヌスみたいなもんなのかな。
わたくしの問いに、ゲンさんはあきれ返ったような目を向けてきた。
「なるほど事情が読めてきたぜ。お嬢ちゃん、アンタ相当な傾奇者だな。美味だっていう情報だけでここまで来るとは恐れ入る。土産にマグロの本当の話だけでも聞かせてやるよ」
「ほう」
居住まいを正す。狭い居住スペースに椅子などあるはずがなく、正座の恰好。
ゲンさんはあぐらの姿勢で、ちゃぶ台のわきに無造作に置かれていた酒瓶を掴むと、中身をラッパ飲みして口元をぬぐった。
なんとなく、会話のテンポがかみ合う。ウマが合う、と言うべきなんだろうか。
「いいか。マグロ・ポンテンヴィウスってのは、この大陸の北にある、未だ人類が調査しきれてない、絶海の主と言われる大怪魚だ」
「なるほど」
声色は重く、酒を飲みながらだというのに、彼の目は伏せられている。
「前はな。ご利益があるって言われてたんだ。ワシたちが漁に出て、その影を見れば運が良いってことさ。漁を見守ってくれる守り神、そう勝手に思い込んでいた」
「……道理は通っていますわね。この一帯は無国籍地域、国教などないですし、教会もありそうにない。土着信仰があるのは当然ですわ」
「ど、どちゃ……? ま、まあともかくだ」
おっと。要らない口出しをしてしまったようだ。
ジェスチャーで話を続けるよう促すと、ゲンさんは酒を一口飲んでから、深く、鉛のように重い息を吐いた。
「ある日、だ。もう十年以上前だろうな。その日はワシが船団長として、絶海に繰り出していた。普段より海は凪いでいた……あれは警告だったんだろうな。ワシはそれを吉兆と勘違いした。奥へ、行けるところまで、漁場を増やせたらと思い突き進んだ」
「…………」
「一瞬だった──マグロ・ポンテンヴィウスが、海面に姿を現した。船団の半分が転覆したんだ」
まあ、そういう流れだったし、オチは読めていた。
予測できていても、思わず口元を押さえてしまう。彼の語りに深く根差した後悔が、やりきれなさが、いやというほどに伝わってきたから。
「ワシらは命からがら帰れた。だが、帰ってこれなかったやつらも大勢いた」
「……その責任を、アナタが?」
「ああ、なんだ。ワシがこの組合でつるし上げられたのか、心配してんのかい」
彼はがらんどうな笑みを浮かべた。
「逆さ。仕方なかったって……ワシは悪くないと。ただ、海の神様の機嫌が悪かったんだ、とさ」
「────」
「だが実際問題、生活が成り立たなくなった人が大勢いた。そういう人はここを離れ、新天地を目指していった。どこかの国に、国籍を作ってもらって……船造りのノウハウがあったからな。海軍の技術局、だったか。そこでの暮らしが結構良いって話で、みんなここを離れ始めた」
ああ、なるほど。
マグロ・ポンテンヴィウスはきっかけに過ぎなかった、ということだ。
ならば疑問はたった一つだけ。
「ワシの妻も、息子を連れてそっちに行ったよ。残ったのはワシと、この小さな船だけだ。マグロ・ポンテンヴィウスを捕まえるなんてのは夢物語ってわかっただろう?」
「フッ」
さすがに失笑してしまった。
ゲンさんの眉が厳しく寄せられる。おっと。
「失礼。ですが……一つ質問してもよろしくて?」
「ああ、何だい」
「ならばなぜ、アナタはここにいるのです」
「…………それは」
わたくしは狭い居住スペースを見渡した。わたくしが入ってくる前に片づけられたが、ちゃぶ台の上には何かしらの作業の痕跡があった。
視線を巡らせる。新品らしきテグス。備蓄された飲料食糧。
うん。
今すぐ出られる、って感じだ。
「この船。外見だけでは、小さなボロ船と断定するしかありませんでしたが……入ってから気づきました。この船にかけられた数十、いいえ。数百にも及ぶ魔法は、まだすべて生きていますね」
「……!」
あまり舐めないでもらいたいな。魔法使いとしてはこう見えて最上級クラスなんだ。
コンコンと船内の壁をノックすると、気持ちいい音が返ってきた。一つ一つははっきり言って稚拙だが、長い年月をかけて、数百に及ぶ防護を張れば、そりゃその辺の城壁とぶつけてもびくともしない代物が出来上がる。
「船団を半分まとめてひっくり返すほどの大きさでは、下手な巨大船舶でも太刀打ちできないでしょう。だから恐らく、アナタはこう考えた。対抗するためには城じみた超巨大戦艦を投入するか、そうでなければ──小回りの利く、超小型船舶で戦うしかないと」
「…………」
「断言しましょう。ゲンさん、アナタはまだあきらめていない。あの日見た影をずっと追い続けている」
ああそうだ。
ウマが合うなって、なんとなく思ってたんだ。
だってこのジジイ──目に炎が宿ってやがる。その在り方を、わたくしは鏡を見るたびに見ているのだ。
「ですが、いくら準備を重ねても一人ではできないことがあります。わたくしもアナタの野望に手を貸しましょう」
「……嬢ちゃん。アンタ正気か?」
「アナタに言われたくありませんわよ、イカレきったおじいちゃん」
「違いねえな」
言葉少なくとも、互いに理解できて、唇をつり上げた。
同じだ。わたくしと彼は同じ。かつて見た一筋の閃光を追いかける者同士。
「実際問題、準備自体は終わってたのさ。タイミングを見てた。ワシだけで手が届かないのは知っていたからな。ツキが回ってくるのを、感じ取ろうとしていた」
「なら感謝しなさい、ツキどころではありませんわ。アナタの幸運の女神が今目の前にいますもの」
胸を張って宣言すれば、ゲンさんは吹き出しそうになるのをこらえていた。
「ちょっと?」
「い、いやワリィな。随分とかわいらしい女神様じゃねえか」
「むう……誉め言葉として受け取っておきましょう」
「いやさ、悪気はねえんだ。こんまいこんまい」
「善意でもなさそうですわねえ!」
ひとまずのところ、お互いに持っているカードを共有しなければならない。
ゲンさんの用意してきた装備と、わたくしの魔法。二つ合わされば、勝機はある。
「で、結局マグロって食べられる魚だと思います?」
「分からん。だが神秘を宿す生物は格別の旨さって相場が決まっているからな。あのサイズならそりゃ世界を滅ぼすぐらいに旨いだろうよ」
「世界を滅ぼすぐらい……いい表現ですわね。わたくしも世界を滅ぼすぐらいに美しいでしょう?」
「ちょっと中身がな」
「おい」
〇トンボハンター これさっきから何見せられてんの??
〇無敵 全然わからん。テレビ東京なのかな
〇日本代表 ていうか何でクエスト受注成功してんの??? なんで??
〇苦行むり 多分説得でクリティカル出したなこいつ……
〇外から来ました 誕生日のごちそうが食べたい→マグロが食べたい→マグロを取る、なんだけどこいつ多分一番最初のとこ頭からすっ飛んでんな……
〇宇宙の起源 それでこそお嬢だ
コメント欄は何やら困惑しきっているようだったが関係ねえ。
わたくしとゲンさんは、二人で視線を重ねると、不敵な笑みを浮かべていた。
待ってろよマグロ……! お前の解体ショーで新年を最高にしてやるよ!
『王国領 ピースラウンド家所有地 ピースラウンド邸宅
新大陸歴151年 12/31 15:00』
「マリアンヌさんが行方不明になった!?!?!?!?!???!?! 誕生日前日なのに!?!!?!?!?!?!?!?!?」
「何してんのよあいつ!!!!!!!???????????」
ユイとリンディの絶叫で屋敷の窓ガラスは割れそうになった。
彼女たちに事情を説明したのは、様子を見に来て、マリアンヌが不在で立ち往生していた料理人たちを見つけたロイである。
ジークフリートやユートもこの場に介し、全員絶句していた。
「いや~……さすがにこれは……あいつ何してんだよ……」
「何かがあったのかもしれない。心配ではあるな」
一同不安そうにしていた時。
「なるほど、事情は大体分かった」
「ええ。私たちの知らないところで、随分と奇天烈なことをしているみたいね」
『……ッ!』
ガバリと顔を上げる。
屋敷の正面口。誰も気づかないままドアをあけ放った男女二人がそこにいた。
「ピースラウンドさんと……カサンドラ・ゼム・アルカディウス……!?」
ロイが驚愕の声を上げる。
盤上にあり得ない勢いで人員が増える中、確かにマリアンヌの誕生日と年明けが、迫っていた。
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