ここまでの登場人物まとめ7
●マリアンヌ・ピースラウンド
破壊力/S+
スピード/D(体内宇宙活性状態時SS)
射程距離/SS
持続力/B-
精密動作性/SSS
成長性/EX
学園祭に伴う自身の暗殺計画を阻止、裏で糸を引いていたアルトリウスを打倒した女子生徒。
禁呪保有者としての習熟度では未だ大きな進歩こそ見せていないものの、創意工夫や意味不明なフォームチェンジを多用して格上をしっかり食っていく謎の存在。
ほとんどメタに近いフォームを用いこそしたが、正面衝突で騎士団大隊長を打倒するという大金星を上げた。魔法使い側のルーキーが騎士団側のトップエースを撃破したため、国内のパワーバランスは魔法使い擁する貴族院へと大きく傾きつつある。
学園祭の騒動を無事終結させることには成功したものの、代償として校舎施設の大半を半壊以上に追い込んだため、数か月後に予定されている国内対抗運動会に向けて生徒たちの練習が著しく制限されることになり、主犯格であったマリアンヌは校内設備の使用を全面禁止されるという憂き目にあう。残念でもないし当然。
アルトリウスが呪いの言葉を贈っていた場合のフレーズは『万雷の喝采に価値を与える者』。
これは対象の本質を言葉として圧縮することで存在の中核にまで影響を与えるタイプの呪言である。本当に悪役令嬢に送られる言葉か? これが……
ルシファー特攻のデバフも入っていたので、もし送られていたら結構まずかった可能性が高い(最終的にワザマエで蒸発させられる可能性も同様に高いが……)。
・天覚装甲
全高/1.7m(装備展開時)
重量/黙秘
破壊力/E
スピード/E
射程距離/A
持続力/S
精密動作性/S
成長性/D
本人はヴァルゴフォームと呼称している。
マリアンヌが発現させた『流星』の形態変成の一つ。
隠密行動用フォームとしてマリアンヌが再構築した形態。セーヴァリスが計画していた、十三領域の力を直接引き出し神を討つための力の一つ。
全身をすっぽりと覆う形のマント『カースドハーミット・LR』により、広範囲精密索敵を可能とする。特に聴覚の拡張により、人間の意思の指向性を聞き取ることが可能。単純な聴覚強化も十分で、王都の別区画で針が落ちた音すら聞き分けることができる。
今回は使われなかったが、紫外線など不可視光線の視認や人間の可聴域を超えた音波を聞き取るといった能力も付与されている。
肝心の隠密行動に関しても、マントによる擬態や光の屈折などの能力を持つ。さらには、得られた莫大な情報を駆使することで『誰も見ていない空間』を秒単位で判断、そこを通ることで白昼堂々と誰にも見られることなく行動する……といった芸当すらこなす。
ただし戦闘能力はほぼ壊滅的であり、ツッパリフォームはおろか普段の戦闘にすら劣る程度の出力しか発揮しない。これは使用可能なリソースのほとんどを超感知能力に割いているからだと推測される。
セーヴァリスが求めた最終スペックは『神々の声を盗み聞く』というもの。すなわち、次元を超え神々が住まう領域までを索敵範囲に収めることを目標とした。ただし仮に領域侵犯に成功したとしても、人間である限り直接神聖言語を流し込まれた場合の過負荷に耐え切れないと判断が下り、計画は頓挫している。
・天吼装甲
全高/1.6m(装備展開時)
重量/黙秘
破壊力/測定不能
スピード/E
射程距離/E
持続力/E
精密動作性/S-
成長性/D
本人はレオフォームと呼称している。
マリアンヌが発現させた『流星』の形態変成の一つ。
ユートのマグマゴーレムに対抗する力を得るべく、マリアンヌが再構築した形態。セーヴァリスが計画していた、十三領域の力を直接引き出し神を討つための力の一つ。
右腕を覆う増設武装ユニット『グランドクラッシャー・R』を用いた直接打撃を基本とする。というかそれ以外にこのフォーム特有の攻撃方法はない。
単純なナックルガードとしてだけでなく、肘まで覆ったことで内部に特殊な魔力ジェネレータを内蔵、肘部から推力を発生させての加速を可能とする。
さらには腕に添える形で超純化魔力で形成した槍を装填、零距離から射出して対象を粉砕する。
根幹コンセプトは文字通りの『一撃必殺』。これは保有者であるマリアンヌの気質とも最大限に噛み合っているらしく、他の各フォームと比べても群を抜いた出力を叩き出すほど。
無論セーヴァリスも神殺しを可能とする威力を求めたが、最終的には威力不足から計画を断念。ただし再構成したマリアンヌは対象に向かい『一撃必殺の攻撃に当たったのだから死んでいる』という認識の上書きを行っており、奇しくもセーヴァリスが求めた、物理的な現象ではなく概念的な必殺装備へと到達している。
・天瓶装甲
全高/1.6m(装備展開時)
重量/黙秘
破壊力/E
スピード/E
射程距離/C
持続力/SS
精密動作性/SSS
成長性/D
本人はアクアリウスフォームと呼称している。
マリアンヌが発現させた『流星』の形態変成の一つ。
ゴルドリーフが持つ摂理に対抗するため、マリアンヌが意図的に改変・再構築した形態。セーヴァリスが計画していた、十三領域の力を直接引き出し神を討つための力の一つ。
全身を覆う半透明のヴェール『クリアアビトレイショナー・LR』はあらゆる魔法に対する吸着・反発効果を併せ持ち、放たれた魔法を自在に受け流すことができる。
本来は対魔法使い──さらに踏み込んで言えば、対禁呪保有者用の戦闘形態──としてマリアンヌが開発していたものだが、そこから発展あるいは一部劣化させることで大騎士の加護相手にも問題なく能力を行使することを可能とした。
根幹コンセプトは敵の攻撃を受け流し、あるいは反射に近い形で打ち返すというもの。極限まで自分のリソースを消費することなく一方的に敵を消耗させ続けることから、本来は長期戦でこそ真価を発揮する。
セーヴァリスは基本設計こそ行ったが、フォームシフト計画自体の頓挫に伴い詳細を詰めるまでは至らず、今までのフォームとは異なり設計のほとんどをマリアンヌが演算・再構築している。
・体内宇宙顕現状態
破壊力/SS+
スピード/SS
射程距離/S
持続力/D-
精密動作性/S-
成長性/EX
本人はツッパリフォーム・ワザマエモード、または超悪役令嬢マリアンヌ・ピースラウンドⅡと呼称している。
上位存在の特性である『世界のルールより自らの理を優先する』という性質を完成させた姿。平ラで言うと中間フォーム。ジオウⅡがイメージに一番近い。
このモードのマリアンヌ相手に何らかのデバフをかけようとするのは非現実的。実際に無酸素空間に置かれた際には、外から酸素を引っ張ってくる、あるいは体内で酸素を循環させるなどといった解決策をまったく用いず、この程度で自分は死なないという意識が優先され普通に生きていた。アルトリウスの魔眼も完全にはねのけるほどの強度を持ち、突破は困難。
この形態の発現を経て、マリアンヌは自覚的に宇宙の顕現を可能とした。
それによって潜在的に活動していた十三領域の極星神将たちも馳せ参じ、現実世界の一歩手前までやって来るという極めて危険な現象を引き起こしている。
ただしこれらの個体は、人々が住む宇宙において活動している十三領域の住人たちとは異なる存在であるとアルトリウスは推測しており、正体は謎に包まれている。
マリアンヌ本人は一つの終着点であると自覚し、『流星』をマリアンヌ独自の形で運用する上でも事実上一つの完成形である。ただし、現状のマリアンヌにとってはあくまでスタートラインの形態である。
・オールトの雲
マリアンヌがゴルドリーフとの戦いの中で、自分の内部から外部へと展開した宇宙。
一切の法則を無効化し、限定的ながらマリアンヌの願望を実現するフィールドとなっていた。
この展開によって宇宙の広げ方の感覚を覚えたことが、前述の体内宇宙顕現状態への布石となった。
ただし、むしろ極まった上位存在に見られる『世界の理の上書き』という性質に限って見れば無条件で周辺一帯を塗りつぶしたこちらの方が純度が高く、出力も大きい。自覚的に人の領域に戻ってこなければ、そのまま戻ってこれなくなる可能性があった。
アルトリウスは、人間の内部に宇宙が存在するというのはあり得ないので、素直にマリアンヌが外部から宇宙を引っ張って顕現させていると思考した。考え方として決して間違ってはいないのだが、そもそもマリアンヌの存在が根本的に間違っていることが、魔眼をフル活動させながらも彼女の本質を読み損ねるという大失態につながっている。
●ユイ・タガハラ
必ずそこにいることが確約された、安息の地を示す唯一つの旗印。
ロイがマリアンヌの駆け抜ける宇宙へ限りなく近づこうとする稲妻なら、ユイはマリアンヌを駆け抜ける宇宙の中心にいる太陽。
最後の瞬間に「もっと輝いて!」と叫んでいなければマリアンヌはあそこから大陸に穴を空けて惑星のコアまで続く虚数の洞穴を顕現させていたのでマジで危なかった。流石の主人公力を見せつけた形。
お互いに自覚はほとんど無いが、マリアンヌとは双方向性の関係性。相補性を持つと言い換えてもいい。
無自覚にマリアンヌが破滅のトリガーに指をかけた時、そばに居れば絶対に引き戻してくれる。
ただしマリアンヌが自覚的に破滅のトリガーを引こうとすれば「いいよ あなたとなら いいよ もしも最後に何もなくても いいよ」してくる。ダメじゃん……
アルトリウスに贈られた呪いの言葉は『均等虐殺機構/産声は零落と共に』。
起動した場合には精神的な隷属状態に陥っていた可能性が高い。
●ロイ・ミリオンアーク
三騎士の内一人、それも次期大隊長として本命視されている騎士を撃破する大金星を挙げた。
出力は高まり、駆け引きも身に着け、真正面から騎士相手に一歩も譲らない。
シュテルトライン王国のネクストスタンダードとも目される、魔法を扱い近接戦闘をこなす魔法剣士として、彼は確実に強くなっている。
だから、そんなことにかまけていたから、決戦の場で何の役にも立たなかった。
それは彼自身が一番よく分かっている。
彼女の隣へ至るために、常識的な進化でたどり着けるはずがない。
それは彼自身が一番よく分かっていた、のに。
出会ってから今日この日まで、ずっとずっと積み上げてきた努力の果て。
けれど空は、成層圏は、少年が手を伸ばすには余りにも遠すぎた。
故に聖なる輝きは増し、一切の非道を根絶するだろう。それが愛する者だったとしても。
アルトリウスが呪いの言葉を贈っていた場合のフレーズは『空に千切れた右腕と辿り着かぬ車輪』。
●ジークフリート
格上である大隊長たちが暴れ倒したせいで胃痛が凄かった人。
マリアンヌのような相性ゲー+初見殺し抜きで大隊長相手にまあまあ持ちこたえた時点で常軌を逸して強い。
不屈状態でゴルドリーフさんを悪認定できなかった辺りが唯一にして最大の弱点。基本的にジークフリートさんが自ら殲滅に動く際は相手が悪であることはほぼ確実なのだが、善人だという可能性を捨てきれない相手に仕掛けられた場合の脆弱性が露呈した形。
ちなみにアルトリウスはこうなることをきっちり計算してぶつけている。
アルトリウスに贈られた呪いの言葉は『悪夢を絶ち切る断末魔の鏡像』。
●リンディ・ハートセチュア
第一候補。
終末の大歯車。
ラスティング・ファースト。
四人の騎士を討ち、七つのラッパを砕く者。
その他にも多くの名を与えられた存在。
ただし今ここにいるリンディ・ハートセチュアはそういった存在とは別人であり、ただ自分にも降り注ぐ優しい星の光を掬いあげ、自分に与えられるべきではないのにと慟哭する少女に過ぎない。
アルトリウスが呪いの言葉を贈っていた場合のフレーズは『営みを見下ろす片翼の鳥と、見上げる三本足の猫』。ただしこれはリンディの表層人格が平時のものであることが大前提のため、本来の彼女が相手の場合は別の言葉に代わる模様。
●ユートミラ・レヴ・ハインツァラトゥス
焼きそば焼きに目覚めた他国の第三王子。
屋台という名の戦場に置いて、繊細なテクニックや仕込みの下味などは大前提に過ぎない。本質的に必要なのは手際の良さと度胸である……とか何とか理解ったらしい。
悪魔のバフこそあったが、大隊長直轄の三騎士のうち一名を撃破した普通に激ヤバ戦果男。覚醒を挟んでいない辺り、前章に続き普通に強くなっている感が強い。
アルトリウスが呪いの言葉を贈っていた場合のフレーズは『まなざしは黙殺される悲鳴へ注がれる』。
●ルシファー
こいつの因子を持っていたせいで終盤までアルトリウスがマリアンヌ特攻を持っているに等しい盤面だったので地味に逆MVP。アルトリウスとしても絶対にいてほしくないユニットなのに変わりはなかったが、むしろ因子持ちであるところにつけこめたので走者特有のアドリブが光っていた形。
実際問題として最終決戦時に端末顕現したところで、アルトリウスの徹底メタによって弱体化されている+リンディ・ハートセチュアから即殺対象認識を受けている状況のため、本当にこんにちは死ねを食らう羽目になっていた可能性が高い。
●ゴルドリーフ・ラストハイヤー
王立騎士団大隊長。
正面衝突で人間が彼に勝つのはほぼ不可能。
マリアンヌがこの怪物に勝てた最大の要因としては、ジークフリートという資質に関しては文句なしに最強クラスの騎士の戦いを間近で眺めてきたため、騎士の加護について理解が深かった点が大きい。
ちなみに夏休み編でなかったことにされた未来(=軍神の策略通りに五体の上位存在が完全な姿で顕現した世界)においては、部下を全滅させられながらも暗中蠢虫を単騎で半壊まで追い込むも最終的には敗北、負傷。民たちを守り抜くことをアーサーに厳命され、民たちを乗せた船の守護につき新天地を目指し旅立った。
その世界線では、他の二人の大隊長は大陸に残って上位存在との戦いを継続し、数年後にすべての上位存在を撃滅したものの生ける呪詛ばら撒きマシーンと化していたマリアンヌの処刑を実行に移したが、ジークフリート以外からの殺害を拒絶したマリアンヌに返り討ちに遭い殺害されている。
アーサー≧厄災マリアンヌ>アルトリウス>(越えてはいけない壁)>大隊長三人≧ワザマエマリアンヌ≒不屈ジークフリート
みたいな強さの式。なんで不屈ジークさんが一番下に来てんだ? えぇ……(困惑)
使用術技
・摂理装填『誅死猟域』
対象に対して七つの成文律を問いかけ、肯定される度に騎士の出力を百倍ずつ上昇させる。
インチキ技。本当に百倍跳ね上がる。さすがに無法。デバッグしてないだろ。
マリアンヌはインチキ技で突破した。
・摂理反転『封絶靈域』
対象の五感を封殺する。厳密には過剰な神秘をぶつけて五感を麻痺させている状態。さらにはあらゆる感覚を潰せるので、いわゆる第六感、直感といった分野すら無効化できる。
マリアンヌは五感が死んだ状態のまま超絶インチキ技で突破した。
●アバラ・カシリウス
白馬の三騎士その1。
鍛え上げられた肉体、凶悪な人相、こいつはパワー型だな! と思った連中を全員音もなく殺せるスピード型。厳密に言うとパワーもテクニックもトップクラスにあるのだが、スピードが特段強いのでそれが代名詞になっているだけであり、普通に大体の局面で強い。
普通に強すぎてアルトリウスは顔に出さなかったものの内心(俺が色々手を回さなくてもこいつ三騎士になってるな……)と思っている。
ロイのことはかなり気に入った様子。成人したら酒に連れて行ってあげようとか思ってる面倒見のいいお兄さん。でもお会計の計算があんまりできないので、大体いつも多く払ってお釣りは要らねえ! 何故ならそのお釣りが正しいのかという問題が発生するから! してる。
使用術技
・摂理装填『先動必捷』
相手の動きをコンマ3秒早くトレースする。これを使われるだけで格闘術に関して最低でもロイ・ミリオンアークレベルの技量がないと勝ち目がなくなる。そしてロイは王国内では上位10%に入るぐらい近接戦闘が上手い。終了。
ちなみに自殺などの動作は自動除外される。本人は感覚的に弾いていると思っているが、あらかじめ無意識領域にトレースしない動作のリストがストックされており、そうした無自覚の頭脳労働がとんでもなく多い摂理であるため、普段は馬鹿っぽくなっているとかなんとか。
●ポール・サイード
白馬の三騎士その2。
小柄な黒髪おかっぱ。性別不詳。アバラのことが好き。
ユートに関しては他国の王子なのでマジで傷一つつけずに制圧する必要があり、迷宮を破られた時点で既にポールは詰んでいた。とはいえ本当に相手を無傷で抑えられるのはポールだけだったので、突破された瞬間に半分ぐらいは諦めが入った模様。
使用術技
・摂理装填『迷窮命廊』
対象を衰弱効果のある迷路の中に叩きこむ。
普段は迷宮に自分ごと相手を引きずり込み、残った敵部隊をアバラとカカリヤが対処するという各個撃破戦術などに応用されている。当然ながら自身の剣術も王国トップクラスに鋭い。
何気なく自分の摂理のみで一つの世界を構築・運用している、類まれな資質を持った存在。騎士としては屈指の異能に分類され、その本質は本人ですら未だ把握しきれていない。
●カカリヤ・フロベール
白馬の三騎士その3。
普段は主にまとめ役をやっている。アバラとポールに関しては手がかかるなとは思っているものの、仲間としてはこれ以上なく信頼している。なおカカリヤの中では問題児指数としてはアバラよりポールの方が高い。
他二人と違い訓練騎士時代から目立ちはしなかったが、確かな手腕によって安定した実績を出し続けており、その安定感をかわれ近衛騎士団から声がかかっていたほど。強力な摂理を手にしたことで、実力でゴルドリーフ直轄部隊への配属をもぎ取った──と思っていたので、アルトリウスの謀略に利用されていたことにかなり打ちのめされている。ただしアルトリウスの計略がなかったからと言って、彼が三騎士になれていなかったという確証もない。騎士としての実力が卓越していることにも、疑いの余地はない。
使用術技
・摂理装填『呆澱慈失』
10秒間に1度対象を脱力状態にするという極めて強力な対人摂理。ロイとユートではまず勝利は不可能という極めて厄介な相手。
ただし、能動的に極限の脱力状態を実行できる相手には、最高のスタートを切る準備をさせてしまうのと同意義なので弱い。ただまあそんな条件クリアできるやつ、武の達人として一つの頂点に立ってるみたいなもんだしそうそうおらんやろ! ガハハ!→いた。
対戦相手がユイだったため終了。
●謎の少女
本名不詳。年齢不詳。
『疫死』の禁呪保有者。
王国の田舎でカルト教団の教祖に祀り上げられていた。
命を奪う行為に快楽を感じている人格破綻者。抵抗する力のない市民をザコ、抵抗してくる騎士や魔法使いを敵キャラとして見た殺人ゲームを楽しんでいた。
禁呪の性質もあり戦闘技術を磨き上げる機会に恵まれず、初めて遭遇した相手が禁呪をほぼ無効化しつつ絶大な戦闘力でこちらを殺しに来る黒騎士であったため、半狂乱で応戦。結果として有効打を与えることすらできないまま致命傷を負う。
そのまま死ぬはずが、土壇場で意地を見せて禁呪を十三節詠唱し、学園にいるすべての人間を殺傷しようとした。
その後、彼女の完全解号を阻止するべく現れたナイトエデンによって殺害されている。
最初に手にかけたのは、口減らしのため首を絞めてきた父親。
●黒騎士
ゴルドリーフがスカウトした傭兵。
漆黒の鎧に身を包み、決して素顔を見せない謎の剣士。
実力はゴルドリーフに保証されており、その立ち振る舞いや言動から、なんだかんだでアバラたちからも強者としては認識されていた。
鎧の奥には特徴的な蒼い輝きを放つ目があり、また剣術だけでなく格闘術にも精通。
いかつい外見にそぐわず甘党。
正しさに対してのこだわりが強く、自分は正しくない道しか進めないと自嘲する、自己肯定感の低い一面を持つ。
もしかして:アルトリウス・シュテルトライン
●アルトリウス・シュテルトライン
シュテルトライン王国、元第四王子。
Doubt & Trustの歌詞みたいな男。
生まれた時から魔眼を持ち、王家内で疎んじられる存在だった。
兄弟や両親は怯えることもあれど、精いっぱいの愛を彼に注いだ。しかしすべての物理現象、魔力、神秘を視覚的に分析できてしまうアルトリウスにとって、それは実感できないものだった。
王城からの帰り道に就いた悪徳貴族を即死させてしまった事件をきっかけに、王家から追放される。元々王家の外で存在が明るみに出ていなかったため、第四王子の存在は誰にも知られないまま歴史の闇へと葬られたことになる。
その後は違法研究を行う研究所に自ら入り、過酷な人体実験を自他問わず課し、魔眼の権能を強化していった。
最終的に魔眼の成長がストップした段階で研究所の関係者を皆殺しにし、研究の全てを破棄、痕跡すら残さずあらゆるものを抹消した。
本編においては、
騎士団と禁呪保有者の対立構造を作り出し、
学園祭に狙いを定め両勢力のメンバーが最低限の頭数をそろえて相対するように誘導し、
互いに譲れない理由が発生するよう心理操作を行い、
伝説の木による防護システムを破壊するため一日目で効力を枯渇させ、
戦力が偏り過ぎないよう疫死を自分の手で排除し、
マリアンヌとゴルドリーフの決戦で両者損耗したのを確認して表舞台へ上がり、
オーバーロードしている流星の演算能力を使って終点まで続く道を形成しようとした。
マリアンヌ、彼の走りっぷりを見て何か思うところはないか?
緊急事態に備えて自分で自分に贈った呪いの言葉は『墓場と裁定を往復する肋骨』。
使用術技
・浄焔装填
教会式の魔法から得た経験をもとに、聖なる属性の比率を高めて放つ攻撃。
悪魔やその要素を持つ存在に特攻的効果を発揮する。
・濁濤装填
暗部時代の戦闘術を元に、物理的破壊力の効果を高めて放つ広範囲攻撃。
劇中ではツッパリフォームの出力を20%で展開していたマリアンヌを、一撃で戦闘不能に追い込んだ。
・光輝装填
上記2つの技の原型となった一撃。
魔眼の効果で自分自身の身体を掌握し、物理的・神秘的含むあらゆる力学的なエネルギーをロスなく敵へ伝達させる究極の拳。
悪役令嬢ロケットドリルパンチぐらいなら刹那で粉砕できる。
●カサンドラ・ゼム・アルカディウス
久々に登場した悪逆令嬢。
スパロボ二次の自陣営みたいなフリーダムっぷりでアルトリウスを引き入れていった。
精神的なデバフが軽減されていると順当に強い。強すぎる。処刑場にスタンバイしていたのも全員元王子の処刑に関われるぐらい一流の連中だったのに一瞥もせずに全部無効化していた化物。
アルトリウスが呪いの言葉を贈っていた場合のフレーズは『千客の熱狂から真実を奪う者』。
●アーサー・ラ・タナトス・シュテルトライン
Q.今チャプターで何してたんだよコイツはよ
A.使い魔越しに全部見てた。マリアンヌがワザマエフォーム完成させたときには玉座から立ち上がって爆笑してた。ゴルドリーフの部隊が学園祭を襲撃するのを察知した憲兵団に対して妨害を禁じるなど、マリアンヌにとって不利な状況を作るのに加担すらしている。というかアルトリウスが筋書きを描いたものの、これを実現可能までにこぎつけたのはアーサーが表面的には無関心、水面下で協力していたから。結果として彼の望んだとおり、マリアンヌは爆発的な進化を遂げたので、実質的にアーサーの一人勝ちみたいな状態。
Q.習熟度で見た時のこいつ化け物すぎない?
A.精神的なデバフが一切かかっていないカサンドラorアルトリウスなら勝機がある。何その迷いを捨てたシャアみたいないまいち想像できない存在は……
第一王子マルヴェリスに対してマリアンヌの習熟度を散々にこき下ろしたものの、彼女の強さがそういった王道のものではないことは重々承知している。
アルトリウスに贈られた呪いの言葉は『独りきりの玉座で旗を掲げる者』。
番外
●魔眼:『制定者の典眼』
アルトリウス・シュテルトラインが先天的に持つ魔眼。
原作においては相手の運命を見透かすという効果を持つ。
本編においては精神的な動作妨害(魅了・催眠)、物理的な動作妨害(石化・麻痺)、物理現象の発生(燃焼・凍結・劣化)、幻術、記憶操作、精神的な隷属を含む洗脳、意志に反する身体のみの洗脳、運命の看破、因果律操作による行動制限、対象の終点への移動(即死)、単なる即死(心肺停止・脳死)……他にも多数の効果を持つ。できないことの方が少ないというか、できないことはあんまりない。
アルトリウスが自ら機能を拡張させたため、当然ながら扱い方も熟知し、完全に掌握している。暴走の可能性もほぼない。
このぶっ壊れ能力を持ったアルトリウス相手にマリアンヌが完封勝ちに近い形に持ち込めたのは相性と精神攻撃がぶっ刺さったからであって、普通に即死を食らうとアーサーであっても即死する。とはいえアーサーの場合は空間の位相ズラしで視線は重なっているのに重なっていないみたいなアルトリウス絶対殺す空間を生み出せるので駆け引き次第といったところ。
●禁呪:『疫死』
出力を練り上げていけば上位存在が相手でも即死させられる非常に強力な禁呪。
ただし作中に登場したレベルでは、単純に存在の格の問題から通用しない相手が多い。
アルトリウスの魔眼に相殺された他、あらゆる存在の始祖に位置するナイトエデンにいたっては完全に無視されている。同様にマリアンヌやアーサー、カサンドラといった面々が相手でも効果を発揮できなかった可能性が非常に高い。
セーヴァリスによってつくられた禁呪の中では中期モデル。
拡張性や応用性の一切を犠牲にして、ただ殺傷能力のみを突き詰めた、彼が最も憎悪に漕がされていた時期の産物。
その切欠は、原初の禁呪がロールアウトしてからしばらく後の、初代『流星』保有者の死が原因だった。
セーヴァリスの手記は『疫死』構築前後と推測される時期、文字にならない線や解読できない謎の言語が書き連ねられているばかりであり、未だ内容は謎に包まれている。
お読みくださりありがとうございます。
よろしければブックマーク等お願いします。
また、もし面白かったら下にスクロールしたところにある☆☆☆☆☆を★★★★★にして評価を入れてくださるとうれしいです。
コミカライズが昨日更新されています、良かったら読み終わった後のgoodもお願いします。10回まで連打できますよ!
https://ichijin-plus.com/comics/23957242347686




