PART37 加護光来サルヴァトーレ
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【ルールを守って】TS悪役令嬢神様転生善人追放配信RTA CHAPTER3【楽しく覚醒!】
『1,962,776 柱が視聴中』
【配信中です】
〇苦行むり これどうすんの?これどうすんの?????????
〇鷲アンチ 加護と加護を、合わせて番狂わせ~
〇宇宙の起源 うるせえよ!なんで加護勝手に融合させてんだよ!!
〇火星 詠唱パターンがお父様と同じやつだったな……これ、何なんだ……いや……マジで何……?
〇適切な蟻地獄 あの、俺たちの知らないDLCやってるわけじゃないんですよね?
〇日本代表 むり
〇red moon つらそう
〇太郎 これも全部雷おじさんとお嬢のせいなんだよなあ
〇外から来ました これ本当に聖騎士と無念無想を混ぜてんの??
〇TSに一家言 ジョグレス進化かよ…(ドン引き)
〇無敵 マジ……なんか……来てた……びっくりした……うわあ……推しと喋っちゃった……あ……チェキとか……撮ってもらえばよかった……
〇日本代表 さがさないでください
〇つっきー どうせ岩戸だろ出てこい
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時は少し遡る。
「……ここは」
目を開けば、ジークフリートは見知らぬ世界にいた。
荒廃した大地が広がっている。あちこちに火の手が上がり、人々の悲鳴が遠く響く。
世界の終末そのものだった。
(世界を上書きされた!? いや……違う。ファフニールが広げたものとは違う。系統は似ているが、あれよりも遙かに……!)
身体が総毛立つ。
大邪竜がトカゲの子供に思えるほど、圧倒的な畏怖と迫力が身を包んでいた。
周囲を見渡せば、曇天の宙を夥しい数の黒点が埋め尽くしている。
目を凝らしてそれらを視認し、ジークフリートは絶句した。
「……ドラ、ゴン……ッ!?」
火を吐く竜。
多くの神話や伝承において、人々の平和を脅かす悪しき存在として描かれる存在。
一体現れただけでも脅威であるはずの竜たちが、文字通りに宙を埋め尽くしている。
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「……ッ!? 誰だ!?」
突如として響いた声。
人間には理解出来ぬ神聖言語であり、聞いただけでジークフリートの脳髄に痛みが迸る。
痛みをこらえながら背中の剣を抜き放とうとして、一切の武器がないことに気づいた。
『■■ ■■ ■■■■ ■■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■』
「……オレをここに呼んだのは、お前だな?」
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「何のために呼んだんだ。オレには為すべきことがある、元の場所に戻してくれないか」
毅然とした態度で騎士が言う。
それに対して、姿のない偉大なる存在は。
『■■■■■■■■、■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■』
「……っ。こちらの言葉も通じないのか、どうなんだ……?」
『■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■、■■■■■■■■■■■■■■■■■■、■■■ ■■■■■■■■■』
「オレは……オレは戻らなくてはならないんだ! 彼女を一人にするわけにはいかない、したくない! 彼女に道を指し示してもらった! 次はオレの番なんだ!」
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■』
その時だった。
【新規接続者を確認】
ジークフリートの全身に、温かい力が流れ込んできた。
「……ッ! これは!?」
『■■■ ■■■■■■■■■■■ ■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■』
身体に満ちる加護。
それが邪竜の、更なる源泉のものであると、感覚が理解した。
【主権者からの認可を待機……エラー。処理の不具合を確認】
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【必要条件を確認。緊急性を確認。擬似認可を許諾】
「そうか……そうだったのか。あなたが、オレやファフニールの原点だったのですね」
【第三天との接続安定化を確認】
『■■、■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■』
【迎撃権限を譲渡】
「先ほどまでの失礼を詫びます。そして、ありがとうございます……オレは、あなたのおかげで戦える。あなたのおかげで、彼女の力になれる! 新たなる力、お借りいたします!!」
『■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■』
【適切な処置を行い、対象の未確認プログラムを排除せよ】
「また会う日があるかもしれません。その時には、改めてお礼を言います。オレの名前はジークフリート……あなたにとっては取るに足らない矮小な存在かもしれません」
『■■■■■■■。■■■■■■■■』
「ですが、あなたの因子を継ぐ者です。あなたから繋がれていった希望の、最新の継承者です。ですから、ありがとうございます……行ってきます!」
『■■■■■■■■■』
【そのために】
【────汝に不屈の加護を与えよう】
そうして現実世界に帰還したジークフリートは。
ゆっくりと、顔を上げ。
為すべきことを、見据えた。
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