イケメン俳優許すまじ
初めて書くので至らない点だらけですが良かったら読んでください
人生とは、ままならないものである…
いやほんとに…若い頃に出来婚(自己責任)
親の借金被って自己破産!からの離婚!
次の彼女がとっても病んでた子で支えたいと頑張ってみたものの、むしろ俺が死にたくなるくらいに追い込まれて逃亡。無理だ、あれはほんと無理月の稼ぎのほとんどが課金に費やされて、辞めてって言えば手首切られるってどんな苦行やねん笑
自分の思い描いていた大人(30代)には程遠い現状…普通で良かったのになぁ
なんて思いながら幸せそうな家族を見つめながらちょっと泣きそうになる。
火口 茂
バツイチ、仕事は現場系で朝も夜もなく三徹なんか序ノ口ですよ?なんて思考回路がおかしくなりつつある大阪在住の悲しき34歳である。
そんな彼の唯一の癒しが愛しき娘二人であった。
(久々の休み…前に休んだのいつかほんまに思い出せん…美雪と胡桃二人とも元気かなぁ?)
そんな事を考えながら待ち合わせ場所でぼーっとしていると背後から
「ドーーン!!」
「のわっ?!」
衝撃と共に背中にずっしりとした重さのしかかる。
「もう!胡桃!パパが怪我したらどうするん?」
と、妹を注意するのは姉の美雪、今年で中3である。
「はは、パパはこれくらいやったら大丈夫やけど胡桃重くなったなぁ」
「だってもう4年生やんも!」
と背中におぶさったまま笑顔を見せてくれる
胡桃。
今日は久々に子供二人と映画を観に天王寺に行く素晴らしい日なのだ。
「そしたら行こうか」
背中に胡桃を背負ったまま地下鉄に乗り、天王寺に向かった。
(むぅ、歳の所為か?背中が重たい…だが父親として重たいから降りてなんて口が裂けても言えない!)
なんて内心冷や汗をかきながら葛藤をしていると
「そろそろ降りて自分で歩き!パパ疲れたら遊ばれへんで?」
流石出来たお姉ちゃんである後でお小遣いをあげよう。
「はーい」
と渋々降りてくれた胡桃
「んじゃ、手をつないでいこ♪」
天使か…断る訳がない。即手を繋いでどの映画みようか?なんて話しながら幸せを噛み締めていた。
そんなやり取りをしながら目的地に到着すると
(ん?地下鉄乗る前晴れてたのにめっちゃ天気悪いやん…天気予報晴れマークしかなかったのに!また騙されたかな?降り出したらコンビニで子供の分の傘買わなあかんなぁ
まぁ、映画観る分には問題ないか)
そう考えて映画館に足を運ぶのであった。
「で、結局どの映画みたいん?」
俺の予想では2年前大ヒットしたアニメーション映画の2作目を選ぶんじゃないかと思っていたら
「江田 将暉くんのでてる隣の化け物がいい!」
「私も胡桃と一緒でいいよ」
衝撃である
「江田 将暉くんかっこいいもん!」
追い打ちである
(江田 将暉、テメェは敵だ)
とイケメン俳優に殺意を抱きつつ映画を観るのであった。
映画が終わり出口から出ながら姉妹は楽しそうに話しをしていた
「江田くんカッコよかったね!」
「そうだね!でも私は野栗 旬くんの方が好きかな?」
美雪の発言でもう一人のイケメン俳優に殺意が向けられるのであった。
「そしたらお腹空いたしお昼でも食べに行こか?」
と二人に声をかけた瞬間
ズガーーーーン!!!
一瞬の出来事で何があったかもわからなかった
目の前5メートルほど先にあった映画館から隣のビルに移動するための通路が落ちたのである。
直ぐに子供二人を抱きしめてその場から下がる。野次馬や映画館の人が群がって行く中、出来るだけその場から離れたくて…とても嫌な予感がしたからだ。
とりあえず一番奥の12番スクリーンに入り扉を閉めた。
(さっき一瞬見えたのは気のせいやんな?あんなの本当におるわけないし…)
子供二人は震えていて、胡桃も美雪も泣きそうになって俺の服を握り締めていた。
(あかん、こんな時こそ冷静に俺が不安な顔してたら子供らが心配するやろ!)
気を引き締めて呼吸を整え笑顔を作って
「大丈夫!パパがおるからただの事故やからもうちょっと落ち着いたらあっちのエレベーターからおり…」
その時
「キャーーーー!」
事故のあった方から悲鳴が上がったのだった
それも1人2人では無く、そこに居るだろう人全てがパニックになっているのではないかと思わせる阿鼻叫喚な声が上がっていたのだ。
(なんやねん!まじで!俺の久々の休み、尚且つ愛しの娘2人とさっきまで楽しく過ごしてたのになんでやねん!)
美雪と胡桃は既に泣いていた。
(落ち着け、ほんまにキレそうやけど先ずは2人の安全が最優先。何があったかわからんけどその確認もせん事にはどうにもならん…でもこの状態の2人を置いて行くのは無理や。どうするか…)
と考えていると
「ぱ、パパ私と胡桃ここで待ってるから」
と泣くのを我慢しながら美雪が言ってきた。
(くっ!なんて出来た子なんだしかし…)
悩んだが挙句、美雪の申し出を受ける事にした。
結局は何があったか分からない以上、動きようがないのである。
「2人とも、ちょっとだけここで待っててくれる?パパ何があったか見てくるわ」
なんでもない事の様に努めて明るく笑顔で言う。
「うん、ミユ(美雪)とまってる」
「気をつけてね」
2人とも泣いた後でぐちゃぐちゃな顔で笑顔をかえし
てくれた。
「おう!お昼なに食べたいか決めといてな」
(今なら何でも出来そうな気がする)
なんて思いながら
そう言うと12番スクリーンの扉をゆっくりと開け、
既に悲鳴が聞こえなくなった現場に歩を進めるのであった。
普段読む側なので書く大変さが身にしみました…