異世界に転移したようです
頭がグワングワン回ってる。
いや、目が回ってるのか?
視点が定まらないし、何だか身体も凄くダルい。
何だったんだアレは...
いつも通りの朝、洗面所で多毛......
いや、剛毛と言ってもいい。
その上、癖毛で全然纏まってくれないヘアスタイルを
何とか整えようと格闘していたのだが。
やっぱり。
当然。
いつも通りに。
手に負えなかった。
「はぁぁぁ......」
と深い溜息が漏れるのも仕方ないと思う。
鏡に手を着いて自分を見ると、
真っ黒なセミロングのゴワゴワの髪の毛に、長い前髪。
前髪を短くすると、剣山かってくらい髪の毛が重力に逆らうので仕方なく伸ばしているが、正直陰気だ。
片目だけ見える目が更に不気味だと自分でも思う。
こんな姿で人前に出るなんて恥ずかしいと毎日憂鬱になる。
「学校行きたくないなぁ...」
ボソッと呟いた言葉に反応するように鏡が光った。
「っっ!?!?」
鏡に映る私以外の背景がグニャグニャに歪んで、鏡に着いていた手から、なす術なく私は吸い込まれた。
気がついたら頭ぐわんぐわん......
ちょっと気持ち悪い。
少しづつ落ち着いていく感覚に集中すると、段々周りが見え始める。
ナンダコレ
いやいや、どこよココ!?