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【25】山賊達の末路

構想上のヴィルムが強すぎて戦闘描写を長引かせる為には相手の人数を増やすくらいしか思い浮かびません。

迫力が伝わってくる様な描写を書けるようになりたいですね(´・ω・`)


※前回に引き続き戦闘回なので残酷な描写があります。

苦手な方は御注意下さい。

生き残りの山賊達にフーミルの姿を見せたくなかったので、一旦里へと送還した。


渋るフーミルを軽く撫でてやり、この依頼が終わったら約束を果たすからと言って何とか納得してもらった。


ミゼリオもいつものように姿を隠している。


先程までの凄惨な戦闘を目の当たりにしたからか、拘束された山賊達は一様に大人しい。


「さて、ギルドの連中が来るまで大人しくするなら、命までは奪わない。引き渡した後の事は知らんがな。反抗したり、逃げようとするなら殺す。何か質問はあるか?」


「ケッ、女に戦わせて隠れてた野郎がえらそうに言うんじゃねぇよ」


「どうせ大した実力もないから、女達に引っ込んでろとでも言われたんだろ?」


忌み子(てめぇ)みてぇな欠陥品に負ける訳ないからな!」


せめてもの抵抗とばかりに悪態を吐く山賊達。


次第にヒートアップしていく山賊達に、ヴィルムは()()する事にした。


「そこまで自信があるなら、俺と()ってみるか?一人ずつなんて言わねぇから、()りたい奴は名乗り出ろ。俺に勝てたら、全員解放してやるよ」


表情を一切変えずに淡々と言い放つヴィルム。


二人程、ヴィルムの雰囲気に違和感を感じ、大人しくなったが、残りの山賊達は()る気満々だ。


メルディナとクーナリアが、名乗り出た山賊達の拘束を解放していく。


個々に持っていた武器まで返してやるおまけ付きである。


だが先の戦いで猛威を振るった彼女達を相手にしたくはなかったのだろう。


解放された者達は、彼女達に対して何かを仕掛ける事はなかった。


名乗り出た者達の拘束を外し終え、ヴィルムと対峙する山賊達。


ヴィルム対山賊十三人の戦い(虐殺)が始まった。


「おらぁ!」


「死ねぇ!」


「くたばれぇ!」


血気盛んな三人が我先にとヴィルムに斬りかかる。


ほぼ同時に振り下ろされた剣撃を、僅かに退いて紙一重で避わす。


斬り掛かった者達は予測していた手応えがなく、驚きながらも剣が地面に届く寸前で何とか堪えるが、バランスを崩して前のめりになってる真ん中の男の顎に、ヴィルムの強烈な膝蹴りが入る。


あまりに大きな衝撃を受けた山賊の首は、鈍い音を立てて後ろに折れ曲がった。


そのまま両サイドにいる二人の髪を掴み、着地と同時に地面へと叩き付ける。


叩き付けられた二人はピクピクと痙攣しているので、()()生きているだろう。


瞬く間に三人の仲間が倒された事で慌てた山賊達は全員でヴィルムを取り囲むが、その程度で戸惑うヴィルムではなく、足下に転がっていた小石を無造作に蹴り飛ばす。


運悪く標的となった男は、小石が額を貫通し、糸が切れた人形の様に崩れ落ちた。


その様子に気をとられている隙に、逆方向にいる山賊の懐へ潜り込み、その勢いのまま鳩尾に肘鉄を叩き込む。


悶絶する山賊が持っていた剣を奪い、その持ち主と両脇にいた者達の喉を素早く斬り裂いた。


斬られた山賊達が持っていた合計三本の剣を、別々の山賊達に投げ付ける。


高速を越える速度で飛来する剣を避ける事は叶わず、投げた剣は全て頭に突き刺さり、三つの命を奪い去った。


別の剣を拾い上げたヴィルムが、ゆっくりと迫る。


「ひっ!こ、降参だ!降参する!」


「お、俺達が悪かった!許してくれ!」


「大人しく捕まるから!」


残った三人は武器を捨て、命乞いを始めるが━━━


「がっ!?」


「ひゅぐっ!?」


「ぶへぁ!?」


━━━その命乞いが叶う事はなかった。


「最初に選択肢(チャンス)はやっただろ?今更、都合の良い事ほざいてんじゃねぇよ」


血に(まみ)れた剣を放り投げたヴィルムは、最初に地面へ叩き付けた、辛うじて息のある二人の首を踏み砕き、止めを指す。


ヴィルムに何かを感じて大人しくしていた二人は、自分達を追い込んだ二人の女以上に容赦のない彼の戦闘(虐殺)に恐れを抱いて震え上がっている。


「あんな大人数を見張るのは面倒だったし、丁度良い間引きになったな。さて、もう一度聞くが、このまま大人しくしているなら命までは奪わない。お前達は、どうする?」


「は、はい!絶対に逆らいません!」


「お、大人しくしてますから命だけはっ!」


最早恥も外聞もなく頭を地面に擦り付けながら服従を誓う二人の山賊に、ヴィルムは頷いて答える。


「いい返事だ。メルディナ、クーナリア、証拠になる様な物をいくつか持って、ギルドの連中を連れて来てくれ。俺はコイツらを見張っておく」


「はい!わかりました!」


「わかったわ。証言もしてもらいたいから、最低でも一人は生かしておいてね」


ヴィルムの頼みを聞き入れた二人は、山賊達に奪われていた荷物の一部を持ってファーレンの街へと戻って行った。

メルディナ、クーナリアに引き続き、ヴィルムの無双回でした。

早く精霊獣の姉妹達を堂々と出してあげたいと思う今日この頃。


次回は5/18投稿予定です。

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