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そして私は道になる
少しだけ寒いがそれでも怖くはない
でも、自分はどうして生きてしまったっかと言われると
不可思議に考えるのも面白い
そんなある晩に
ジョバンニのことを考え
グスコーブドリのことを考え
ゴーシュのことを考える
この夜空と喧嘩して
丘の大草原に真っ白な布団を敷いてやる
それが私の道だから
世界中を布団で包み
その上に人立ち
ジョバンニのことを読み
グスコーブドリのことを読み
ゴーシュの音色で寝息立つ
何故そういうことを私は求められるのでしょう?
それが私の道なのかもしれない




