手作り餃子の作り方
予定なんて埋めてないから
誰かが勝手に埋めちゃんだよ
暇さえも予定だと
言い訳なんてするから
連れてこられるんだよ
何で俺がしなきゃならないのさ
出来上がった餡に
皮を包むだけの作業を
手伝わされるのさ
おい!スプーンじゃねぇだろ
バターナイフだろ
なんで俺がこんなことしなきゃならないんだ
おい!包み方が違うだろ
きちんと作れよ
作ったら片栗粉をまぶしたトレイに入れろ
時刻は5時を過ぎた
無駄な時間をさいた
でも終わらぬ包みの作業
親父が帰ってきた
犠牲者が増えた
スーツをかけて
袖をまくった
仕事帰りなんだぞ
少しはいたわれよ
こんな作業は子供にやらせろよ
真剣に餡と皮を見てる大きい子供がいた
おい!手が8っつあるぞ
早く終わるだろ
なんでこんな時に家族が集まるんだ?
おい!もう6時になるぞ
焼く準備しろ
ホットプレートに熱を入れろ
日が暮れたのは
お前らのせいだ
わざわざこんな事を
しなくてもいいのに
どうせ市販の物と
変わんないんだろ
意味のないことを
させるんじゃねぇ
おい!餃子が焼けたぞ
ポン酢を準備しろ
ご飯と共にやけに食ってやる
おい!皮が剥げているぞ
餃子じゃねぇだろ
そんな口の頬に餃子を詰める
一日の努力が一食に終わる
こんなの二度とさせるな
それがもう一度やりたい
合言葉さ




