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異世界転生冒険譚  作者: ハリー
7/9

ウォーズ・アンド・サイス

あらすじ

主人公がとうとう女子を襲うことを決断しました。

「んな訳ねぇだろ‼」

「…急に何?」

「いや、何となく貶められた気がして。」

「…そんな事してる場合じゃない。」

そうだった。今この街は破滅(カタストロフ)の危機にあるんだ。

東に向かうにつれて生気すら消えている…気がする。まあいいや、鑑定使って魔物見つけるか。

レンガ

トタン

ウッドパペット

ガラス

漆喰

家の材質で視界が一杯だよ‼鑑定なんかするんじゃなかった。あ、一体だけいた。

「その影に一体いるぞ‼気を付けろ‼」

「……血の匂い。」

「えっ…」

カタタン、コトトン、カタタン、コトトン、カタタン……

あ…れ…?あの鎧……確か…この街の……騎士…?

「お前…ら、早……く逃………」

頭が落ちた。下半身はなく、腕は片方千切れている。

守ることに特化した騎士がこうもあっさり……はっきり言おう。勝てる見込みがない。

「……逃げよう。」

「………………………断る。」

武器はない。防具もない。でもやるしかない。

「逃げたいなら………お前だけ逃げろ。」

ウッドパペットの狂った笑顔を潰す‼

踏み込み、効かない、足掛け、効かない、正拳突き、効かない、回し蹴り、効かない、肘撃ち、効かない、膝蹴り、効かない、貫手、効かない‼

「しまっ…‼」

死体に躓いた。瞬間、ウッドパペットの刃が潰れた剣が迫る。

「ゴフッ!?ガハッゲフッ、ゴホッゴホッ‼」

鳩尾、骨折と内蔵破裂は避けられないか。くそ、遠いな、軽く200は飛ばされたか。こりゃ死んだな。


あれ?こっち来ない?なんなん…シルフィ?あいつ、逃げろっつったのに‼いや、違う。逃げる先に高速で移動されて逃げれないのか!早く行って守ってやらねーと。………そういやさっきまで俺のこと殺そうとしてなかったっけ?そんなの後回しだ。治るのを待ってる時間はない。でもこのまま行ったら確実に負ける!見捨てる?いや、武器だ。武器が欲しい。俺が使える武器。………鎌?こんなもんあったっけ?まあいい。これで戦う。シルフィとウッドパペットの距離はもう5歩もない。間に合えよ‼

「………………お姉ちゃん。ゴメンね。」

あと4歩

「カタカタカタカタカタ。」

あと3歩

「………バイバイ。」

剣が振り上げられた。

「キシシシシシシ。」

「笑ってんじゃねぇぇぇぇぇぇ‼」

間に合った。今目の前には朽ちていくウッドパペットがいた。

勝った。

カタタンコトカタコトトンコカタンカコトトン

は?集まってきやがった。俺もここで死体の仲間入りか。

「死んだなこりゃ……」

「………ゴメン。」

死体になるなら綺麗なまんまがいいんだがな。死体、死体…死体!?

「すっかり忘れてたや。」

[ネクロマンサー]

死体に魔力を通し操ることができる。


なるべく傷ついていない死体がいいか。まずは実験だ。足元の死体…結構綺麗だな。

「シルフィ、離れてろ。」

「………うん。」

体全体の疲労感、これが魔力を持ってかれるってことか。

<新しい魔術を創造しました。呪文を設定してください。>

呪文?詠唱のことか?どうでもいいや。

「朽果魂器我魔力仮初魂敵討滅」

<詠唱を記録しました。術名を決めてください。>

『亡者行軍‼』

<記録しました。以降詠唱破棄が可能となります。>

死体が動き出した。鼓動はなく目に光もない俺の始作、俺の鎌を闇で染め上げたような狂器を手に持つ、俺の下僕。

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