ハンティング・バイ・アサシン
さて、朝の仕事は薪割りだ。なんでそんな仕事してるかって?この世界の共通通貨であるcを持っていなかったからだ。通貨の代わりに労働することで泊めてもらった訳だ。通貨を得るためには沢山のモンスターを狩り素材を売る。または狩猟依頼の出ているモンスターを倒して報酬を受け取る。この二つは誰にでもできる方法ならしい。でもね初期装備無しで倒せるモンスターなんているの?武器防具全部揃えようとすれば2000cは必要だ。考えながら歩いていたら見知らぬ場所に出た。何故死体が転がっているかはスルーしておきたい。
「だ、誰か助け...」
女子の声が聞こえた気がするな。訂正しよう。声の主が視界の中にいた。15才位のか細い肢体の女子だった。どうしよう?俺にスキルとかあったらな。
スキル
識別(相手のデータを得る)
鑑定(対象の能力値を鑑定する)
正当防衛(殺さんばかりの勢いで殴る)
識別と鑑定は使えそうだ。正当防衛、貴様過剰攻撃に名前を変えた方がいいんじゃないか。どれ、識別と鑑定を使ってみるか。
シルフィ・レーヴェベルク 暗殺者 Lv3
HP21 MP35
ATK 13 DEF 15 DEX 15 MATK 5 MDEF 7
職業制かよこの世界‼なんで俺に職業無いんだよ‼いや、問題はそこじゃない。あの女子の職業が暗殺者だということだ。どう考えても勝てる見込みがない。あれ?姿が見えない。あ、これ三回死んじゃうパターンか。
<スキル正当防衛が自動発動しました>
言いたいことがひとつある。スキルって自動発動できちゃうのかよ‼