即興小説01
ある夜、僕は途方に暮れていた。
精神を病んで、大卒とともに就職した会社はたったの2カ月でやめた。
ろくに職歴もないし、新卒というカードを失って、精神病まで患った僕には、転職のあてもなかった。
バイトもコミュ障のせいで受からない。
体育会系じゃないし、肉体労働も嫌だ。
大卒なのに工場勤務とかもイケてない。
しょうがないので死ぬことにした。
でもなぁ……首つりとかなぁ。場所がないんだよなぁ。
実家暮らしだから練炭も無理だし。
手首切るのは痛そう。
精神薬ODはやったけどよく眠れただけだった。
そこで僕は思った入水自殺しよう。
そうと決まれば善は急げだ。
僕はりんかい線に乗ってお台場に向かった。
東京テレポート駅から船の科学館まで歩いて10分。
僕は海辺に着いた。景気づけに瓶のスミノフアイスを飲んで、アメスピを吸った。
夜なので、対岸に見えるオレンジ色の光を放つ工場の夜景が綺麗である。
よし死ぬぞ!
そう思って海に近づく。
水面を見てみるとなんか浮いてる。木の破片みたいなやつ。
しかも今日なんか寒い。
完全に長袖の日だよ。半袖のポロシャツで来ちゃったよ。
溺れるまでどれくらいだろうなー。
気を失うまでさみいんだろうなあ。
しかもなんか変な木みたいの浮いてるし。
そういうわけで俺はダイバーシティのラウンドワンでmaimaiをやって帰った。
割といいスコアだった。
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