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戦国哀歌98

玲瓏なる伽藍の中、僧正は考える。

玲瓏な伽藍に鎮座し僧正は思う。





一向宗の者達が敵方の間者のもたらす謎の毒にやられて、生きる屍にされている事実は厳然と横たわっている。





だが入手する情報をまさぐっても、その毒薬をもたらしているのが、何処の手の何者なのかが特定出来ず、分からない、そんな状況が続いている。




才蔵が接触した間者も、その中の一人である事は間違いないのだが、毒薬をもたらすものが大規模に尚且つ組織的に動いているのも間違いない事実であり、その頭目が何処の誰なのか一切特定が出来ない。





忍びの集団と言う推測をものすれば?





忍びであるその間者達は闇の中を縦横無尽に跋扈している。



その頭目を察知する為には情報戦を勝ち抜いて行くしかないのだが、信長勢の隠密、間者の撹乱戦法は一向宗側の情報網をも両断し撹乱、散り散りにしながら跋扈、推移している。




事実上情報戦のイニシアチブは信長勢に部が有り、後手を引いている事は紛れも無い事実だと僧正は断じる。




だからこそ各地の一揆衆はその分断撹乱戦法に依って内乱状態にあり、混乱を来たしているのだ。





そんな状況を打開するには情報戦を勝ち抜いて行くしかないのだが、決め手を欠く。





才蔵は己を欺いた間者との再度の接触を望んではいるが、それは覚束ない望みだろうと、僧正は推理する。




とにかく苦しい情報戦の中で、幸助の為にも何とか毒消しの手掛かりを掴むべく、僧正は合掌し題目を為して、御仏に祈願した。

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