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戦国哀歌88

才蔵の胸に綾への慕情が募って行く。

死に場所を求めて才蔵が山林をさ迷う。





綾に生き恥を晒してしまった。





それはそのまま自害への道標である筈なのに、どういうわけか一度会ってしまうと逆に慕情が募って行く。





自害して果てなければならないと言う気持ちとは裏腹に、もう一度会いたいと言う激情がどうしようもなくもたげて来る。




「生き恥を晒したのだから、綾に二度と顔向けは出来ない。早く自害しよう。じゃが綾は自分の身を案じて助けに来てくれたのに、自害すればその綾の気持ちを踏みにじる事になるのではないのか、違うのか?」




涙を流しつつ、そんな自問自答を繰り返しながら山林をさ迷っていると、又しても雨が降って来た。






才蔵はその雨とも涙ともつかないものを手の甲で拭い、片手に短刀を手にしたまま川に向かって獣道を下って行く。





「死に場所が無い。だが帰る訳にも行かない。どうすればいいんじゃ、どうすれば…」





そんな迷いを胸に秘めたまま才蔵はひたすら泣き続けている。





そんな状態が続いている。

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