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戦国哀歌83

短刀を眼前に置き、才蔵は前のめりに突っ伏し、再び狂おしく号泣した。

小屋の中。





才蔵は涙が止まらない。




短刀を眼前に置き、おもむろに合掌を為し、泣きながら念仏を唱える。




御仏に自害の許しを請願する祈願。




だが自害すれば極楽浄土への道は閉ざされるのが才蔵には分かる。





仏敵信長との聖戦で滅私、戦死をすれば、それはそのまま御仏の御心に叶う誉れ、極楽浄土への道は開ける。




自害する事は、その誉れを自ら放棄する事であり、御仏の慈悲慈愛をおのずから唾棄する事に繋がる。




自害する事は我が信仰、御仏への最大級の冒涜なのだ。





そんな理不尽なる請願を御仏が許すわけがなく、そんな愚かしい祈願を為す自分がひたすら情けなく、才蔵は熱い涙が止まらない。





念仏を唱えるのを中断し、才蔵は前のめりに突っ伏して、再び狂おしく号泣した。


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