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戦国哀歌63

男は才蔵に自分を護る事を要求した。

一向衆は強力な戦国武将の集団と言ってよいだろう。





拳法。槍術。剣術。鉄砲術など日々研鑽怠りなく訓練を重ねていた。





道場の練兵場で修練をし、戦場に赴いていたのだ。





だから信長の軍勢と対等に渡り合い、遜色なく、逆にてこずらせていたのだ。





その強さは修練の賜物と言ってよいだろう。




そして信長との戦に一番役に立つのは実戦の勘という事だと断言出来る。





実戦の勘は、無駄の無い機転の効いた臨機応変な戦術を生み出す。





その理に叶った戦術がそれぞれの兵士を、言わば無駄死にから遠ざけるのだ。




才蔵と男は詰め所を寝所と為し、規則正しスケジュールの下訓練に励んで行った。





そんな流れの中でいつとはなく、才蔵は男に尋ねた。




「毒消しの手掛かりを教えてくれるのは何時じゃ?」





男が答える。





「砦に行き、妹を救出した後じゃ」





才蔵が切り返す。




「じゃが、砦に妹御は既にいないかもしれないではないか?」





男が答える。





「それが判明してからじゃ。と言うよりは、あんたは俺が戦死しないように護る役割があるだろう。死人に口無しじゃからのう」

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