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戦国哀歌62

男が自己流じゃと、答えた。

広大な敷地内に道場を有している寺。




沢山の一揆衆が練兵場で棒槍を用いて実戦さながらの戦闘訓練をしている。





それを横目で見ながら僧兵の長が才蔵に言った。




「つまりあなたは決戦に赴く途中、砦戦に加勢すべくこの寺を訪れたわけですね?」




才蔵が相槌を打ち言った。





「そうです。手が足りているようならば、逗留は差し控えまするが」




僧兵長が答える。




「練兵場で訓練している様子を見ると、実戦さながらなので、その勢いに押され、人数が足りているように錯覚し見えるのですが、実際問題人の手は全く足りず一騎当千の猛者ならば、大いに欲しい由です。どうですか、腕に自信はありますか?」






才蔵が答える。





「実戦の場数はそれなりに有り、こうして生きているのが、腕を証明しています」




僧兵長が言う。




「それは頼もしい限りですね。ではあなたはどうですか、腕に自信はありますか?」




練兵場の一揆衆に眼を取られながら男が答える。





「入門したてなので、実戦経験はないが、槍術のたしなみならある」





すかさず僧兵長が尋ねる。





「ほを、何流ですか?」





男が答える。





「自己流じゃ」




僧兵長が相槌を打ち言った。





「そうですか、それじゃここで指南訓練を受けて、実戦の勘を養って下さい?」





男が恭しく頷き承諾した。





「分かった」

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