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戦国哀歌50

善住坊なる者の、信長暗殺の失態は、信長暗殺を難儀にしてしまった分万死に価すると、僧兵頭は臍を噛み断じた。

近年、善住坊なる者が信長の暗殺を決行し、撃ちし損じている。





これは信長を付け狙う側からすると、甚だ迷惑な話しだと僧兵頭は断じる。





まず帰還途上の疲弊した軍勢の将は狙われ易いという事実を、信長勢に知られてしまった事。




この事実は信長の警護を厳重にし、鉄砲の射程距離内に入れる事を遠ざけてしまった。





どんなに勢いづいた軍勢も、人の集団であり、人は心身共に疲れ、息が上がると、間延びし心に隙が出来る。




この軍勢全体が弛緩した針の穴程の隙に銃弾を撃ち込めば、暗殺は達成出来るのだ。






だが善住坊なる者の迷惑千万なる失態に依り、信長の周囲にその針の穴まがいのエアーポケットのような間隙はなくなってしまった。





暗殺未遂は信長の激昂を買い、善住坊なる者は丸四日の間、鋸で首を少しずつ切られる鋸引きの刑に処せられ打ち首獄門となった。





鉄砲の名手と本人うそぶいてはいるが、僧兵頭は善住坊なる者は露知らない。





然るに、信長暗殺の失態は信長暗殺を難儀にしてしまった分、残忍無比な鋸引きが相応しく、正に万死に価すると僧兵頭は臍を噛み、断じた。

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