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戦国哀歌47

信長は狂い乱心していると、一向宗法主は断じ、徹底抗戦の布陣を敷いた。

法主は考える。





信長は仏法を古い老朽化した体質だとして全否定している。





だが信長は相矛盾した論理で、仏教徒は仏教徒らしく仏法の教えに従い、傭兵など雇って軍事的な行いなどする事は以っての外だと激昂している。





しかし、そのように仕向けているのは明らかに、信長の残忍とも言える戦闘性であり、他の何者でもない事は火を見るよりも明らかな事なのだ。




そう法主は考える。




攻撃をかわす為に防御力を整える事は自明の理であり、それを反仏法的な理不尽なる行いだと断じるのは、信長の身勝手な矛盾、詭弁にしか過ぎない。




そして信長の矛盾点は、自分が何よりも戦場に於ける種子島の重要性を重視しているのに、それを仏教徒が巧に操る事など許せないという言い分だ。





この矛盾は二つの要素を踏まえている。





一つは仏教徒が武器を手にするなと言う矛盾。そして今一つは己は鉄砲を巧に操り、敵を蹂躙しても良いが、仏教徒は武器を持つ事はおろか、その武器を巧に操り、自分に刃向かう事など許さないという矛盾。




総ては信長自身の身から出た錆なのに、それに被害妄想を抱き、敵の過ちだけを責め、自分の非は一切認めず、より一層残忍に攻めて来る信長の狂気。





疲弊した信者をおもんばかる和平交渉も頓挫し、修復の目処は立ってはいない。





信長は戦闘に陶酔し狂い乱心している。





そんな者に和平交渉などしても無駄だと断じ、苦渋断腸の思いで法主は徹底抗戦の狼煙を上げている。

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