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戦国哀歌249

幸助がそう感じるならば幸助は助かるが、感じなければ助からないじゃろうと、長老は言った。

深夜。





長老が占術を施しながら、額に脂汗を滲ませている。




その傍らで僧兵はかいがいしく綾の面倒をみながらも、心配そうに長老に尋ねる。





「幸助は今何処におるのですか?」





長老が苛立ちを消すように深く深呼吸した後答える。




「分からぬ。ただ死に場所を求めてさ迷っておるのじゃ」





僧兵が眉をひそめ尋ねる。





「幸助は助かる由に御座りまするか?」





長老が土間に石を振り、それを凝視してから言った。





「幸助はまだ綾への敵討ち成したとは思うてはいない。強いて言うならばそれだけが救いじゃろうな」





僧兵が綾から手を離し、訝るように尋ねる。





「綾への敵討ちを成す為にここに戻る由に御座りまするか?」





長老が脂汗を手の甲で拭い言った。




「幸助がそう感じるならば幸助は助かるが、感じなければ助からないじゃろう」

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