表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
183/250

戦国哀歌183

信長公の恫喝は逆効果じゃと影はうそぶいた。

顔をしかめ、一つ羽虫を避ける動作をしてから、影が続ける。





「裏切りとは人の本性、性根に根差すものであり、人間は性悪じゃから、この裏切りの根性は尽きることわりは無いわけじゃ。それが証拠に掟などに縛られていない限り人は己の利己、我欲妄執によって直ぐに裏切るわけじゃ。ましてや今は戦乱下剋上の世情。主君に忠勤を尽くしても、欺かれ首を撥ねられる時勢。討ち取られる前に主君の首を撥ね、のし上がる下剋上の慣わしこそが、裏切りの美徳と言って良いわけじゃ」




羽虫が群れて飛んでいる場所から抜け出しつつ、影が言葉を繋いで行く。




「信長公は配下の者にわしを裏切ったら承知せぬぞと恫喝するが、はっきり言ってあれは逆効果を齎すわけじゃ。人はあまのじゃくに出来ているもの故、恫喝などしてもその本性は変わらず、恫喝すれば恫喝する程に裏切り者の数は増えて行くことわりなんじゃ。じゃから信長公は裏切りの天下人を凌駕出来ないのじゃ。残念な事にのう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ