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戦国哀歌18

長老の深謀遠慮に従う意向を僧正は顕した。

寺の奥。





幸助が僧正に進言する。





「用向きが有った時は自分から寺に赴くから、頻繁に来るなとの言い付けです」





写経をしていた筆を休め、僧正が相槌を打ち言った。





「それはそうじゃろうの。こちらから頻繁に使者を出せば、前田勢の間者に気取られてしまうからの」




畳に直に座している幸助が疑問符を投げ掛ける。





「それでは目立った警護は慎めと言う事ですね?」





格の高い僧服を纏った僧正が恭しく相槌を打ち答える。





「当然じゃ。それでは長老独自の孤立無援なる防備を損なう事になるからの。そして長老は自分に充てる余剰な防備の要員を寺の警護に回し、より強固な警護をしろと暗に言っておるのじゃ。深謀遠慮の部分でな」




幸助が敬服した意向を合掌として顕し、一度念仏を唱えてから会釈をし、言った。





「僧正。本日から夜襲に備え、当番制を敷き寺の周りを夜回りをするので、夜分囂しくなりますが、何卒御容赦の程よろしくお願い致しまする」





僧正が念仏を返し言った。





「よしなに」

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