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戦国哀歌179
念仏対念仏の骨肉の争いにも似た内乱が各地で勃発し、残忍な殺戮戦が展開される末期症状的地獄絵図が展開されて行く。
末期症状とも言える、念仏対念仏の戦いが展開されている。
信長の放った密偵内通者、間者の画策する流言蜚語、撹乱、分断工作に依って、各地の一揆衆が同門の一揆衆を攻める骨肉の争いにも似た内乱が勃発しているのだ。
それは腐臭放つ権力闘争の様相を呈し、血で血を洗う戦いが、何時果てる事もなく続いている。
僧服を纏った僧兵が寺に夜襲を仕掛け、火矢が射かけられ、伽藍が紅蓮の炎に包まれる。
そして僧兵が丸腰の僧侶を刀で突き刺し、その首を撥ね、血飛沫が上がる。
念仏が念仏を抹殺して行く残忍な殺戮戦。
それを尻目にしながら、影の配下の者が次の流言蜚語を策略、闇の中で跋扈遂行して行く。




