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戦国哀歌173
影は信長の謀議の先兵隊として、闇に密偵や間者を放ち、流言蜚語を用いて、分断撹乱、内紛内乱の火種を演出している。
信長はこの急襲でも雑賀衆の皆殺しは叶わず、折り合い誓紙を交わす和睦を為して甘んじている。
一揆衆の掃討戦を中央突破の材料と為し、信長は石山本願寺に揺さ振りを掛けながら、他方で種子島の新戦術により武田勢を討伐殲滅せしめ、有利な情勢を形作りながら、信長包囲網を構築している三好勢等と和睦調停を次々と為し、包囲網を突破、天下布武の軌跡を着実に踏襲歩んでいる。
そして信長は謀議を計り、間者や密偵を使って流言蜚語を飛ばし、一向宗法主の身辺にきな臭い分子を作り操りながら、内紛、内乱の火種をも形作っている。
そんな信長の謀議の先兵隊として、影は各地に配下の間者、密偵を隠密裡に赴かせ、流言蜚語を用いて欺き、裏切らせ、内紛内乱を積極的に演出して行った。




