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戦国哀歌158

二人の鼻を削げ、山狩りじゃと、影が小姓に下知した。

最後に残った二人が生傷だらけになりながらも、なかなか勝負がつかず、影がその二人に焦れながら言う。




「良いか。この戦は信長公に鼻を献上する為の戦なのじゃ。じゃから鼻の数を集められなかった者は裏切り者に等しく、その裏切り行為をこの試合で鼻の点数を稼ぎ、帳消しにして貰う為の鼻なんじゃ。つまり鼻が裏切りの数そのものとなり、信長公は下剋上の笑みを浮かべ戦に勝利するのじゃ。じゃからのう早く鼻を持って来い!」




影の恫喝に肝を冷やした、血だらけの兵士二人が動きを止めるのを、影が再び恫喝する。





「こんな数では足りないのじゃ。早く勝負をつけて鼻を持って来い!」




恫喝されて、二人が慌てて再び組み合うが、疲れ切り、息が切れ、押し合い引き合うだけで、決着を見ない動きが続き、影が業を煮やし唐突に槍を取って二人に裂帛の掛け声を掛けて襲い掛かり、逃げ惑う二人を次々と串刺しにして止めを刺し、その返り血が唇についたのを舌嘗めずりしてから、小姓にうそぶいた。




「二人の鼻を削げ。山狩りじゃ」

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