戦国哀歌150
僧兵頭率いる鉄砲隊が大僧正を警護しながら、詰め所を後にした。
半分の者が白兵戦に備え刀や槍を持ち、僧兵頭率いる鉄砲隊は大僧正やその信者を引き連れ、燃え盛る詰め所を後にして袋小路に出た。
それを待っていたかのように、屋根から飛び降りた信長勢の忍びを、鉄砲隊の一人が瞬時に狙い撃ちにして、忍びが頭を撃ち抜かれ、そのまま落下してのうしょうを撒き散らしながら絶命した。
次々と屋根から飛び降りて来る信長勢の兵士が、大僧正を襲撃すべく突進して来るのを鉄砲隊が迎撃し、あるいは白兵戦を挑んで行く。
塀の屋根の上から弓矢で大僧正を狙っている足軽を、鉄砲隊の一人が狙いすまし銃撃、その足軽が矢を味方の背中に射かけながら同士討ち、土塀の外側に二人共に落下して行った。
僧兵頭は大僧正に躍り掛かった兵士を槍で反撃、串刺しにして引き倒し、槍を引き抜き、その槍を遠心力よろしく振り回して、迫り来る敵を威嚇、攻め込んで行く。
一本道の袋小路の入口付近に信長のの鉄砲隊が道を塞ぐように隊列を為し、一斉に種子島を発砲、信者三人に命中、倒れて行く。
その銃撃に備え、全員ほふくする中、二人の鉄砲隊が中腰うずくまり迎撃、発砲して行った。
 




