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戦国哀歌139

毒矢を用いて生きる屍を作る快感に酔う影がほくそ笑む。

権力そのものを潰す道具として、分断工作から派生する内紛、寝返り、裏切り、謀略、暗殺等が挙げられるが、下剋上の申し子である影は、そのどれもが好ましく善だと信じ、誇りさえ抱いている。




影は考える。





一向宗と言う醜い化け物を裏切りと言う甘美なる情念で掻き回し、撹乱して、毒漬けにし、未来永劫生きる屍にしてやりたいと。




その手練手管として法主周辺を分断し、不満分子に新たなる法主の担ぎ挙げをさせるべく知謀を張り巡らす。





法主の対信長戦略のミスは大きな犠牲を出し、それに不平不満を唱える分子を、権力の甘い蜜で誘い、寝返らせる。




その為ならばどんな悪どい手を使い人が死んでも、それは裏切りの蜜の味を贈る、言わば善行なので、影には悦びしかなく、罪悪感のかけらも無い。




欺き、騙し、裏切り、そして殺す事の甘美なる快感に酔うのみ。




信長の大規模な掃討戦を控えているのに、影は裏切り、内紛の快楽を得る為に、配下の者に一向衆の者を生きる屍にするべく毒矢を使わせた。




だが影は何処の誰に毒矢を射かけたのかを詮索はせず、綾が倒れた事実など知らぬまま、舌舐めずりをして、ほくそ笑んだ。

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