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戦国哀歌138

包囲網を突破する為に信長は仏法の政教一致政策を論い、糾弾、大義名分にした事が窺い知れる。

信長は一向宗掃討戦の大義名分に政教分離をうたっている。





これは取りも直さず、一向宗の包囲網要的な存在意義、要するに権勢が邪魔だったからに他ならない。





もし延暦寺や石山本願寺の権勢が、足利義昭との密約など交わさなければ、信長は坊主の持ちたる国などと言う政教一致の在り方に興味さえ示さなかった事が窺い知れる。




強大な敵対する戦国大名として石山本願寺、延暦寺を捉らえた信長は、自分に及ぶ危機感を跳ね退ける為に、大義名分を掲げ、正面から掃討殲滅戦を断行したのだ。




再三言うが、それ程までに信長にとって包囲網は脅威だったのだ。





武田。毛利。浅井。朝倉。三好。そして陰湿に暗躍する足利義昭の影。




朝廷をも巻き込みながら、その刃の切っ先は信長の喉元をえぐり兼ねない情勢の中で、信長は臍を噛み、熟慮し、やがては朝廷の権勢さえも脅かし兼ねない仏教の政教一致政策、強大勢力をピンポイント論い糾弾、大義名分にして攻め立て、殲滅掃討する事が朝廷ひいては国家の為と言う選択肢、おのずと大義名分だったに違いない事が窺い知れる。




そして信長は謀略には謀略を、諜報活動には諜報活動を、自分に仕掛けられた分断、撹乱戦術を、そのまま大義名分を添えて知謀のままに返したに他ならない。




この物語りは、信長の謀略を担う影が、そのまま信長の凄まじい情念の発露となっており、残忍極まりない信長の執念を、顕在化している物語りと言えよう。

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