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戦国哀歌133

長老が僧正に深い思いを打ち明けた。

幸助の隣に綾を寝かしつける形でいかつい僧兵達が介護を行うのを、長老が愛でるように一瞥してから言った。





「全くを以って幸助と同じ生きる屍の塩梅じゃ。どんな薬草も受け付けん」




僧正が相槌を打ち尋ねる。





「こたびの信長との決戦に才蔵が赴けば、毒消しをもたらす所存ですね?」





長老が、やはり才蔵が人柱になるであろう占いの秘め事をひた隠しつつ言った。





「いや、これは才蔵にも再三言っておる事柄じゃが、才蔵とその者の接触がそのまま毒消しをもたらす所存ではなく、あくまでも手がかりをもたらす所以なのじゃ。その辺りを理解して欲しいのじゃ」




僧正が相槌を打ち、合掌を為してから改めて質問をする。




「それは長老が、その接触に依って得られた手がかりに依って、毒消しの調合法を会得する由にござりまするか?」





長老が腕を組み、熟慮する間を計りながら答えた。





「その通りじゃ。じゃからこの接触は避けられない宿命となる所存なのじゃ」




僧正が眼を細めつつ、相槌を打ち、合掌を為してから言った。





「相、承知致しました」

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