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戦国哀歌13

血で血を洗う乱戦模様の中、才蔵は前田勢の指揮官を求め、足を捌いて行く。

内側から門が開かれ、一揆衆は念仏を連呼しながら、苦もなく砦の内部へと押し寄せて行くが、銃声が轟き、押し戻される。その繰り返しだ。





「内通者がいるぞ!」






「怯むな!」






「押し返せ!」





「鉄砲を撃つな、槍で突け!」






怒号が飛び交う中、砦の内部は乱戦模様となっている。





一揆衆が前田勢の武者を槍で突いた直後、その一揆衆の首が容赦なく刀で斬られ、首が飛び、切り口から血飛沫が上がる。





夥しい返り血で敵か味方かの区別もつかず、随所で惨たらしい同士討ちがなされて行く。




それを防ぐ為に一揆衆の一人が目印としての念仏を唱え始め、乱戦の音頭を取るように不気味な念仏の合唱が、断末魔の絶叫を掻き消し、一定の律動を作って行く。




板塀を乗り越えて侵入しようとした一揆衆の心臓を矢が射抜き、口から吐血して板塀から落下したその死体を、前田勢の足軽が容赦なく踏みしだき、落ちた刀を奪おうとするのを、別の一揆衆が刀で一閃してその首を飛ばす。





阿鼻叫喚の地獄絵図が展開されて行く中、才蔵は首を撥ね、折れた日本刀を躊躇する事なく投げ捨て、槍を拾い上げては敵を串刺しにし、俊敏な足取りで前田勢の指揮官を求め、足を捌いて行く。

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