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戦国哀歌109

激しい雨の中、一向宗の軍勢が逃げた信長を追う。

正午過ぎ。





雨に煙る山林。





双方の軍勢に凍死者が相次ぎ、無情の雨は激しさを増し、累々と横たわる無惨な死体に降り注いでいる。





逃走した信長を追う為に一向宗の軍勢がぬかるんだ隘路を各々武器を手にして走り出す。




その軍勢の一人に渾身の力で体当たりをして薙ぎ倒し、馬乗りになって喉を掻き切る武将を、ずぶ濡れの複数の僧兵が寄ってたかってなぶり、首をへし折り、その捻れた首を力任せに撥ねて血飛沫が上がる。





乱戦模様の中、川辺で槍に串刺しにされた僧兵が、血へどを吐きながら押し込まれ、川に転落し、急流に流され、川の流れに鮮血が入り混じって行く。





そして悪路が狭まった処に、殿の林通政の配下である弓部隊が隊列を組み、激しい雨をもろともせずに、迫り来る一向宗の軍勢に矢継ぎ早に矢を射かけて行く。




その弓隊を側面から襲うべく才蔵と僧兵頭はほふくして、じりじりと間合いを詰めて行く。





弓隊でも際立って腕の良い名手が弓を細やかに自在に操り、狙いを定めて百発百中、迫り来る一向宗の僧兵を次々と薙ぎ倒して行く。





才蔵は弓隊の後方に布陣している槍隊を視野に入れながら、刀を片手にほふく前進して行く。

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