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戦国哀歌100

幸助を甦らせる事は信長の首に刃を突き付ける戦いと同義なのだと、綾は念じた。

綾は思う。





毒消しがもたらされるまで、ひたすら幸助を生かし待ち続けるしかないと。




介護は気力体力勝負と言えよう。





根気強く、かと言って無理をせず、幸助の変化に臨機応変的確に対処して行くしかない。





これは言わば自分に課せられた慈しみの試練、武器を持たない戦場に於ける、死を生に変換する戦い、苛烈なる戦なのだ。





絶え間無く続く持久戦に音を上げ、倒れる事は戦場で戦死する事と同じなのだ。




才蔵と一緒に決戦に赴き、信長と一戦交えているつもりならば、辛い事は何もないと綾は自分に言い聞かせる。





意地でも幸助を甦らせる。





その行いは信長の喉元に刃物を突き付ける境地と同義なのだと、綾は思う。





我が寺は一騎当千の猛者に固く警護され、その防備に囲まれ幸助は護られている。





その安心感にけして甘んじる事なく幸助を甦らせる戦に勝ち抜いて行く旨を、綾は念仏に託し祈願した。

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