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戦国哀歌10

どす黒い血の色をした闇は、音もなくその深さを増して行く。

闇がどす黒い血の色で塗り替えられる熾烈なる情報戦。




重要な情報を頭に刻み込み、闇の中を迅速に走り抜けて行く間者を、やはり闇の中に潜んでいる敵方の間者が襲う。





間者が密書や書簡の類を持っている事は殆ど無いと言えよう。





ならば敵方の間者を捕らえ、情報を得る為に拷問を仕掛ける手もあるが、口を割る前に忍びたる間者は自らの命を絶つ。





だから熾烈なる闇の情報戦は、間者が頭に刻み付けている情報網を絶つ為に、目敏く敵方の間者を発見し、闇に葬る論理に従い、容赦なく抹殺するやり方が優先される。




情報戦を勝ち抜いた者だけが勝者になるの、絶対理論が闇をどす黒い血の色に変えて行くのだ。







闇の情報戦を制する、非情なる力の法則だけが、勝者たる所以となる。




闇の中で、その情報の何たるかを確かめる前に、その情報自体を潰す殺戮戦が、音もなく展開している。





忍びの命は正に情報そのものであり、その情報に刃が突き立てられ、えぐられる。




どす黒い血の色に塗り替えられた闇は、忍びの断末魔の叫びをも塗り潰し、音もなくその深さを増して行く。

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