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潮時の意味は丁度良い時期って意味だぜ!引き上げ時とかそういう意味じゃないぜッ!あ、ちなみに俺捨てられるから。



「はッ!やぁ!とぉ!」


「ほい、ほい、足元がお留守ですよっと。」


「あいたっ」


あの山賊の一件から、俺はロザリーに戦闘技術を教える事になった。

なに、ロザリーがどうしても教えてくれって言うもんでね。

いやー、良い目をしてたなぁ。昏い火の灯った濁った目だった。

ありゃあ人殺しの目だね、うん。素質あるよロザリー。俺が言うんだから間違いないね!


んで、ロザリーにとってはラッキーなことに、俺の特技として瞬間記憶能力がある。

今まで戦ってきたヤツラの技術や戦い方から癖からコツまでバッチリ。

それがどういう事かというと、訓練さえすれば俺っち完璧にラーニングできんのよ。



つ・ま・りッ!

俺っちは剣術杖術弓術槍術銃術柔術モータルコンバッ……あ、最後違うわ。

まぁetcetcをマスターしているのだよッ!!

っていうかぶっちゃけ格闘だと最強だと思うぜ俺っち!

まさにタスキーの名に恥じない……ああ、いや、こっちの話ね、うん。



でもなぁ……向こうの世界じゃ普通に空飛んだり、目からビームだしたり、キレた分無限にパワーが上がったり、神だったり。

その中生き残ってきた俺の最期が銃弾だってんだから世の中わかんねーな。


さてさて、俺が今教えているのは剣術だが……えらく呑み込みが早い。早すぎる。

え?なに?勇者補正?ああ、なるほど、天才か。流石は我が妹!鼻が高いぜ!



……この調子だと基礎さえ教えればあっという間に……


ん?まさか。



いままで剣代わりに使ってきた棒より、ちょっと長めの棒を持ってきて枝払いをして、簡単な杖を作る。

ちょっと基礎を教えてみる。

完璧でござる。




えええええええええええwwwwwwwwwwwww

呑み込みみのスピード俺より早いwwwwwwwwなんなのこのコwwwwwwwwww




おっと、失礼。思わず芝生やしてしまった。そんだけショッキングだったのさ。



ううむ、基礎の瞬間学習か。

応用から基礎を覚える俺とは対照的だな。神的な作為を感じる。いや、作者とか読者様とかいう意味じゃなしに。

こいつなら基礎からどんどん応用していくだろう。ちょっと教えてやろう。


「いいか、ロザリー。武器ってのは敵を倒す道具にすぎない。わかるな?」


「うん!」


「つまり、敵さえ倒せれば武器に拘る必要は無いんだ。例えば……ちょっとその棒で打って来い。」


素直に打ってくるロザリーに対して俺は得物をぶん投げる。


「ええええッッはうッ!」


虚を付かれたロザリーは動きが止まり、その隙に俺にデコピンを食らう。

投げた棒避けたのは流石の才能だな。


「と、まぁこんな感じだ。男の場合はキンタマ潰せば勝ちだから、脛当ては丈夫なのにするといいぞ。」


「キ……キンタ……」


ロザリーさん顔真っ赤。初心だねェ。

それをからかって、楽しい修練の時間は過ぎていった。





……そろそろ潮時だろうな。




準備をしておいたほうがいいだろう。

俺の頭の中の戦闘に関するスキルを、全て日記帳に書き写す。これだけで丸二日かかった。

ロザリーに心配されたが、やめるわけにはいかない。如何せん時間が無い。


さて、「アレ」はどうするか……ああ、あそこがいい。あの平原の、ロザリーが始めて人を殺した木の下が。





朝起きて、飯を食っていると親父と目が合った。その目を見て俺はその日が来た事を知った。







「ヘイヘイヘイヘイ!どうしたよ親父、どうしたよブロウン・ルボミルスキ!レディの扱い方すら知らない公爵様ってどうよ?まったく、レディをこんな夜中に連れ出して腋に抱えるってのはどういった了見だ?レイプでもする気か?馬の上だけに騎乗位ってか?HA!テメェの粗チンじゃ俺のロリマンコでもガバマンだろうよ!HAHAHAHA!」


「黙れッ……この公爵家の恥がッ……!その粗野な脳みそや軽口だけでも我慢がならんというのにッ……挙句の果てに魔盲と来たッ!」


「ハッ!それでどうする?捨てるのか?殺すだけの度胸も無いのか?タマナシ野郎がッ!殺れよッ!犯れよッ!ヤれよッ!DOoooooIT!!」


「……ッッこのッッ…………いや……もういい……どうせ死ぬのだからな。何故殺さないのかと言ったな?シンプルだ。魔物に食わせるのが一番簡単な証拠隠滅になる。」


「アンタにとっちゃ慣れた事だな?なぁ、ブロウン・ルボミルスキ?」



「……そろそろだな。さぁ、餌になってこい。」


「きゃんッ!いったァ!骨盤折れたッ!投げるこたぁねえだろうよ!ファック!覚えてろ!テメェのケツの巣フィストファックしてやるからなッ!!あ、聞いてねえや。遠ッ。」



さてさて、どうしたものかッ……なッッッ!!


「グゲアァッ!」


ううむ、魔物が多い。確かにコレは死ねるな。

まぁ実験の結果、ある程度の回復能力も受け継いでるのが分かったからそうそう死にはしないだろうが。

しかしなんでまた、人間の突然変異種であるミュータントの能力を受け継いでるんだ?転生の特典ってヤツか?

……考えても仕方ねぇな。まずは目の前の魔物をぶち殺さなくちゃあな。





減らねエェッ!!こりゃあ殲滅よりクロックアップしてとっととトンズラしたほうがいいな。

その前にちょっとお腹が減ったんで猿っぽい魔物の腕を斬りおとして、モグモグ。マズいが仕方ない。


「Clock....」


「大丈夫かッ!」





「……Ahan?」


誰だアンタ。

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