くらやみの中の約束
世界が暗闇に包まれ、過去への悲しみに足が止まりそうになるとき、私たちを突き動かすのは誰かと交わした小さなぬくもりと約束だった。
これは、深い夜の底から明日へと歩み出す二人の、静かな誓いの物語
消えた街灯のたもとで
僕らは冷えた手を重ねた
世界がすべてを奪い去っても
このぬくもりだけは手放さないと
息の白さに消えていく声を
静かな闇が飲み込んでいく
二度と戻らない昨日に涙がこぼれ
足元さえも見えなくなるけれど
あなたの指先が指し示した
遥か遠くの小さな星屑
それは声なき誓いのように
暗闇の底を確かに照らしていた
朝はまだ遠く、夜は深い
けれど僕らは歩きはじめる
胸に灯した約束だけを胸に
明日の光を信じるために
夜の輪郭が少しずつほころび
東の空が仄蒼く染まりはじめる
重ねた手のひらは汗ばむほどに温かく
凍てつく風も僕らの歩みを止められない
途切れかけた足跡の向こう
薄明の中に霞む新しい街の灯り
昨日を置いてきた僕らはもう振り返らない
あの日見た星屑は、今、胸の奥で陽射しへと変わる
踏み出す一歩ごとに影は短くなり
僕らは光の中へと溶けていく
闇の深さに押し潰されそうな夜でも、誰かと分け合った小さなぬくもりや約束があれば、人は再び前を向いて歩き出せるのだと信じてこの詩を書きました。
世界がどれほど冷たく感じられても、胸の中の光だけは誰にも奪えません。今、暗闇の中で足元を見失いそうになっているあなたの心にも、小さな希望の星が灯りますように。




