表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】追放聖女のどろんこ農園生活 〜いつのまにか隣国を救ってしまいました〜  作者: よどら文鳥


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/127

29話 フラフレは幸せな毎日を送っている

「ひゃはひゃはひゃは~♪ あ、ミミズさんだぁ~」

「ひいっ! フラフレ様っ! なにをされているのですかぁぁぁ!?」


 王宮の農園で、土をもぞもぞとあさっていたら、ミミズが姿を現した。

 土の中にミミズがいるということは、それだけ土の質が良いという証拠である。

 ミミズを手に取ってアクアに見せてあげたら、なぜかドン引きされてしまった。


「どうしてミミズに触れるのですか!? 気は確かですか!?」

「え? 別に害はないし、土を耕してくれるんだよ」

「は、はぁ……。とにかく絶対に、ぜーーったいに! 陛下はもちろんのこと他の人に見せたりしてはダメですよ?」

「う、うん。気をつける」


 ミミズを土の中に帰してあげた。

 私は世間知らずだし、おそらくアクアのアドバイスは正しいのだろう。

 だから、アクアの指示には従うようにしている。


「あ、てんとう虫さんだぁ~! ……ええと、これも触っちゃダメ?」

「いえ、あくまでも他人には見せないようにと言っただけです。フラフレ様が個人で楽しむ分には問題ありません」

「そうなんだ! じゃあ、おいでぇ~」


 てんとう虫を手に乗せて、優しくナデナデした。

 虫と会話できるわけではないが、なんとなく元気になってくれたような気がする。

 元気になってもらったところで、てんとう虫がいた野菜の葉っぱに戻す。

 ひととおり土や昆虫と触れ合って、私は満足した。


「元気な野菜に育ってね」


 農園を出たときには、私は身体中がどろんこまみれだった。

 太陽が元気に照らしてくれているとはいえ、土にはまだまだ水分が多い。


 アクアがタオルを渡してくれたから、床を汚してしまわないように足を拭き、身体についている目立ったどろんこもひととおり払い落とした。


「お疲れ様でした、フラフレ様。お風呂の準備が整っています」

「ありがとう~!」

「いえ、お礼を言うのは私たちのほうですから」

「私のために準備してくれたんでしょう? お礼を言うのは当然だよ」

「フラフレ様のようなお方が陛下と……。こほん、なんでもありません。さあお風呂へ向かいましょう」

「うん」



 身体についたどろんこ汚れと汗を洗い流してから、湯船に浸かる。


「ふあぁぁぁあ~!」


 気持ち良すぎて、まるで天国だ。

 昨日はフォルスト陛下から文字を教わったから、このあとはいよいよ書庫へ行ってみようかと思っている。


(陛下たちは作物が育つまで何日もかかるぞと言われていたけれど……)


 地下牢にいたころは、感覚だけで野菜を育ててきた。

 そのため、本来の育て方とは異なる点があるとは最近まで考えなかった。

 だからこそしっかりと本で調べたいと思っている。

 知らないうちに土や野菜にとって良くないことをしているかもしれない。


 今日はいつもよりも早めに入浴を終わらせ、アクアと一緒に書庫へ向かった。

本日は昨日載せた作品のお知らせです。

(昨日チェックしてくださった読者様は二度になってしまい申し訳ございません)


『婚約者にウンザリしていたら、幼馴染が婚約者を奪ってくれた』


こちらもぜひよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
★書籍版公式ページはこちら!! 書籍、電子書籍と共に2月10日発売予定!

追放聖女のどろんこ農園生活 ~いつのまにか隣国を救ってしまいました~
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ